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2018-06-14 の記事

建築士とお金の問題ー...

 クラ君怒涛の図面書きです。毎日3時頃まで頑張ってます。その内の1物件は土曜日も構造屋さんが頑張っていてくれたらしく、夜になって修正〜〜!階段変更〜。すぐにやっていました。


梅君は順調に勉強が進んでいるようで、少し表情に余裕が生まれていました。どう?の問いかけに以前の硬い表情はなくなってきましたね。今月からは週に3回の学校通い。大変ですが応援しています。

さて、話は変わりますが

建築士の3団体が国土交通省へ要望書を出したそうです。業界としては悲鳴に近い物があります。

「このままでは若手の建築士がいなくなる」
「建築士試験の見直し」を求めています。


 どういう事かというと、耐震偽装事件以降建築士の試験は非常にハードルが上がっており、実務経験を積まないと資格の為の受験は不可能になっています。それ以前も実務は必要ですが、例えば中学校卒業で工務店に就職し20年の実務、普通高校でも15年の実務。それ以外の建築科を修学する工業高校や大学、高専、専門学校はそれぞれの規定の年数をこなしますが、中学校や普通科の高校でも専門性を身につければ設計士になれました。

 これは時代背景もありまして、今みたいに9割以上の中学生が高校に進学するような事はなく、例えば生活保護のご家庭に高校進学は許されませんでしたし、兄弟が多い、親が病気という理由で進学できない家庭も多くあり、中学校しか出ていなくても恥ずかしい時代ではありませんでした。

寧ろ真面目に働く事を良しとした時代ですから、中学校さえ出ていれば20年の実務で試験が受けられる。実に公平な制度でした。また宮大工さんなんかは、小学生高学年になると弟子入りする人もいたので(今は出来ません)小さい頃から道具を砥石で磨く事から修行を始め、木造建築士の資格を取っておられる方もいました。


見直し案としては、特に大学を卒業すると一級の受験資格が得られる。(実務無しでトライ)

建築士は一般とは違い、大学だけでは受かりません。うちの梅君のように、別途試験の専門学校が必要です。時間もお金もかかります。

学科と実技を分けて欲しい。学科合格で携われる業務をお願いしたい。(これを法律で固める)

1については、その通り。親は私立で建築科を卒業させようとすると4年で500〜600万が必要です。そこから2年を支えるとなると、院か働いてもらうか?就職したら殆ど合格できないでしょう。うちが、梅君に学校を優先させている理由がまさにここに有ります。

2については
試験専門の学校が平日と日曜日。学科が受かり実務になると、課題が忙しくなります。
ちなみにお金は学科が合格し実務まで受けると、予備校のK塾夏季や冬季講習を抜いた分くらいかな?今でしょ?のサテライト予備校の夏季講習2教科が片手と聞いたので、それよりは高い。

3は
例えば学科が受かれば実技が滑っても3年は実技だけの受験が可能です。が、そこで落ちると学科は再試験です。この段階ですでに30歳目前。ですから特に家庭を持っている方ですと、諦めてしまいます。

 学科が受かれば出来る仕事は、例えば建築の12条点検。建物調査や設備点検です。今は法律で制定されてから調査依頼はうなぎ上りで仕事の声はかかるばかりで人は居ません。
また、こういった調査は設計を目指した志と違うと半分馬鹿にする設計士も多いのですが、安全を目的とした建物を、安心して運用していくという社会的な業務です。

 設計士って、デザインも大切だし、構造も設備も大切です。でも、社会的役割を考える時に、どんな業務でも人様の役に立つって大事な事なんですよね。その上でお金が貰える。良い事なんですが、設計を目指すのは自分の世界観を〜〜〜という人は実際に多いです。

しかし学科が受かれば、この業務だけでもこなしていける。そういった線引きの中でのプロ養成も、先立って建築士をしている自分達の役目だと思います。

この学科と実務を分けるというのは賛成です。

長いので分けます。


Posted at 2018年06月14日 23時41分16秒