英語を「正しく理解し、正確に表現する」ことを何より大切だと考えております。 英文を分析するための英文法力、さらに発信のための英文の蓄積が重要です。このため、文法、発音、音読、暗誦に力を入れた指導を実践しています。
メインメニュー
2011-12 の記事

天才はうらやましいか

本当に天才としか呼べない人たちがいます。

わたしが高校で教えていたころ、Aくんがいました。

かれは、英語の授業中に、物理の本を広げていました。
普通だったら注意するのですが、彼の場合には特殊事情がありました。

この時もそうです。

訳読の作業が一段落したとき、突然、手を上げて、「先生、質問があります」といいます。それからおもむろに机の上に重ねられていた物理の本をどけ、ノートを持ち上げると、その下にあった英語の教科書を取り出して、かなり難解だったある英文の訳し方について質問をしたのでした。

また、別の方でOさんという方がみえましたが、この方の娘さんは、大学生の頃、お母さんの使っていた英検1級の問題集をちらちら見ていて、次の試験であっさり1級に合格してしまったそうです。

もっとも、この方の場合、あまり英語に執着はなかったようで、次には司法試験を目指し、これまた、至極簡単に受かってしまったらしい。

わたしたち、凡人にとってはうらやましいとしか言いようのないことですが、ご本人にとっては、英語も、弁護士資格もあまり執着が持てるものではなかったらしく、さらに別の方向に進んでいったと伺っています。

一つの物事に時間をかけて取り組んで、失敗をくりかえしていく間に、その物事(たとえば英語ですね)に対して、愛着が生まれてきて、それで頑張っていこう、という気持ちになっていくものだとすれば、こうした「天才肌」の人たちにとって、試験などに簡単に合格できることは、それほど幸せなことではないのかもしれません。

何回もチャレンジしても合格できないのも悲しいことですが、そこまでの執着が持てず、何が自分の得意なのかわからないのもつらいことかもしれません。

Posted at 2011年12月31日 18時40分40秒  /  コメント( 0 )

英語が人生に喜びを与...

私の古い友人にMがいる。

彼が学生だった頃のことだ。
ある予備校のサマーセミナーで、彼はハワイにいた。
たまたま時間が空いて、ホテルのプール際の木でできたベッドに横になっていると、すぐ近くに中年くらいのひげを蓄えた白人のおじさんがこちらを見ているのに気がついた。

「このおじさんも、暇なのかな」

そう考えて、こちらも見返していると、にっこりしたので、自分も微笑んだ。

おじさんが手を振るので、そちらに近づいていってみると、横に座れ、という。

こちらが日本人だからだろうか、すごくゆっくり、はっきりした英語で話しかけてくれた、という。

「あのときは、魔法のように、何を言われているのかがすごくよくわかったんだ」
と彼は言う。

当時、松本亨先生の英語に感銘を受けていた彼は、先生の書いたラジオテキストを毎日音読して覚えていた。
「それもあったのか、あまり苦労しないで英語が話せたんだ」

そのおじさんは、ワシントンで家を建てる仕事をしていたそうで、自分のかかわった豪邸のパンフレットも見せてくれた。
映画に出てくるような、プールあり、テニスコートありという立派な家で、こんな家に住みたいな、と思ったものだ。

彼は今、建築関係の仕事に従事している。当時、熱心に取り組んでいた英語を使うことは今はほとんどないけれど、この日の楽しかった思い出は決して忘れない、と言っていた。

Posted at 2011年12月29日 10時10分24秒  /  コメント( 0 )

大人向け英語レッスン...

エブリの英語レッスンでは、専門的な内容を扱う場合がよくあります。

医療関係の方にレッスンさせていただく場合が時々ありますが、この場合もご要望に応じて、さまざまなレベルでの授業をさせていただいております。

たとえば、海外に出張、プレゼンなどのために英語を話すことを速習しなくてはならない、という場合があります。

この場合には、まず基本的な表現を覚えていただくことになります。

医療関係の方ですから、英語に関する基本的な教養はお持ちの方が多いのですが、では実際にお話しされたことがあるか、というと、ほとんどの方のお答えはノーです。
そこで、ごく基本的な英文を覚えるという方法を取ります。

次に、実際の会話では、ある程度専門的な話が出てくるわけですから、その部分に関しても多少なりともカバーしておく必要があります。
ここでは、アメリカなどで出されているごく基本的な「家庭の医学」的な本の該当部分を読んでおきます。
この部分は、いわば徹底した英文解釈をします。
さらに、英語を音読する作業も入ってきます。

リスニングについては、非常に重要なのが、相手の言っていることを理解するという作業です。
このために、医学的な英語を聞きこんでいく作業を行います。

要は、基本的な表現については、できるだけ即興で口にできるように、繰り返し練習する。
ある程度、専門的な内容については、訳読をしながら、表現をおぼえていくという作業になります。

大人でも子供でも音読して覚える作業を繰り返していくことで、今までにストックした英語力を復活させることができます。

Posted at 2011年12月28日 10時50分49秒  /  コメント( 0 )

大人向け英語レッスン...

エブリ・イングリッシュ・サービスでは、さまざまな年齢層の方がいらっしゃいます。
時々飛び込みでいらっしゃるのが、大人の方で、英語をもう一度始めたい、という方たちです。

お話を伺ってみると、長年にわたる英語に対するこだわりがある方や、ずっと英語をやってみたいと思っていたのに、機会に恵まれなかったという方、そして、海外赴任などの必要に迫られて紹介でいらっしゃる方など、さまざまです。

お話を伺ってから、具体的な方法を検討するわけですが、案外役に立つ武器があります。

中学生用の、高校受験用の参考書。

ものの本によれば、英語の基本の8割は中学校の教科書に載っている、という方もいらっしゃいます。

8割、というのが妥当な数字かどうかは別にしても、中学校で得ることになっている知識が、英語の基本的な部分を占めていることは疑いありません。

したがって、このレベルの教材を徹底的に音読して、使えるようにすることが、何より大切です。

エブリでは、毎回のレッスンで、4−5行の英文を音読して、暗誦していくという作業をいつも行います。
この音読・暗誦を通じて、表現を覚えこむことにより、ある程度のスピードで言われた英語のリスニングや、やさしい英作文なども書けるようになります。

このときに高校入試用の参考書が、意外なほど役に立ちます。
練習問題はある程度量がありますし、また、説明はすべて、重要なことばかり。

英語の勉強で、高度な参考書の説明が分かりにくいときには、ぜひ、本屋さんで、中学生用の教材を読んでみてください。役に立ちます!

Posted at 2011年12月27日 17時00分57秒  /  コメント( 0 )

笠井奈津子「甘いもの...

「やせるためには野菜を食べよう!」という考えは神話!
今までに思っていた、食の常識が塗り替えられます。

洋食よりも和食がいい!
これは、折にふれ、料理番組や、健康番組で言われていることです。

いわく、栄養のバランスが取れている。
いわく、肉よりも魚の方がからだに良い。
いわく、・・・

笠井さんのこの本には、今までに知らなかった、まったく新しい知識が載っているわけではありません。

ただ、なぜいけないのか、がわかりやすくまとめてあるのです。

健康上の理由から、タバコはやめましたし、お酒の量もぐんと減らしました。

不摂生な私が、いちばん苦労しているのが、「料理全体」の削減です。

いままで、タバコをやめるのが一番大変でした。
お酒は、食事前に呑まなければ、飲むべき時はあまりない。
したがって、一日1回だけ我慢すればよい。

タバコは1日20回吸っていたから、我慢する回数も多い。
1時間目の授業の後、一服、昼休みに一服、・・20回は辛抱するのです。

食事は、一日3回だからそんなに大変なはずはなかったのですが・・。
実はとっても大変でした。

そんな私に、笠井さんの説明はストンと胸に落ちました。
たぶん、これで少しは健康的な食生活ができる・・かも?

Posted at 2011年12月26日 21時50分35秒  /  コメント( 0 )

「ギラギラ☆落語ボーイ...

落語小説。
と書いても何のことやらわからないかもしれません。

いうなれば、落語版「巨人の星」パロディー、といえば通じる人には通じるかもしれません。

二つ目になったばかりのピョン太という落語家。
受けない。
仕事がない。
金がない。
三拍子そろって、それでも、おれはプロの落語家だ、というプライドはある。
うまくなくても、自信とプライドはあるから、結構な大ネタを寄席でやる。
あげくに、自己満足の落語をやってんじゃない!としかられる。

ある日、「商店街のお祭りで落語をやって」と頼まれる。
金になるなら何でもやるさ、というわけで、参加するものの、ここには、もう一人出演者がいた。
豆家小三郎。
落語協会に属さず、したがって寄席にも出られない豆家系。
だから、こうしたチャンスにかける熱意はすごくて、端から爆笑をとる。
ピョン太の出来は最悪。

こうした屈辱などから、だんだんとピョン太のやる気にも火がつき始める。

それでも、自信とプライドは邪魔をするのだけれども、だんだんと謙虚さが生まれてくる。

商店街のじいさんばあさんにしごかれ、場を与えられて、それでもちょっとずつ進歩していくピョン太。

この後もまだまだ修行は続くわけですが、たぶん「巨人の星」のパロディーだという意味はご理解いただけたのではないでしょうか。
好きなんです、こういう話。泣けますね。

Posted at 2011年12月25日 23時14分41秒  /  コメント( 0 )

「つながる読書術」か...

教員だった頃、「月曜会」という英語の会を作りました。

はじめは名古屋南高校の数人の教員が集まって、タイムの記事を読んだり、英検の問題を解いたり、ディスカッションしたりの勉強会でした。

アルク(English Journalの出版元)の会員用機関誌に取り上げられたり、2−3の雑誌に載せていただいたりして、徐々に知名度も上がりました。
レギュラーで参加してくださる方も少しずつ増えました。

教員をやめて、自営業になった後も、月曜会は続けていましたから、900回近く活動したことになります。

今回、講談社現代新書から出た日垣隆さんの「つながる読書術」は久しぶりに「勉強会」というネットワークの持つ熱気というか、仲間のいる楽しさをよみがえらせてくれた一冊でした。

日垣さんがこの本の中で述べているのは、「読書会」というネットワークです。
「ガッキーファイター」という有料メルマガを発行している日垣さんは、古典一気読みなどのテーマを持った250人以上も参加する大規模読書会を主宰されたり、あるいは7−8人までの読書会も企画されているそうです。

こうした会は、単なる読書と違って、それぞれの個人の持っている経験とか考え方が、話し合ううちに奇妙な「化学変化」を起こします。
英語の研修会であった「月曜会」でもそうした側面がありましたが、「読書会」では、日本語で読む分、いっそうこうした1たす1が2以上になる可能性は高いと思われます。
(つまり、英語の会では、教材に登場した表現などの理解に時間が割かれることが多いのに対して、日本語の読書であれば、話し合う内容は、該当の本の著者の考えであったり、描かれた世界になるはずだから)

この本を読んで、機会があれば「読書会」を実践したい、と強く感じました。

Posted at 2011年12月24日 11時03分32秒  /  コメント( 0 )

日垣隆「つながる読書術」

日垣さんのメルマガ「ガッキーファイター」のファンで、できるだけ新しく出された本にも目を通すようにしています。

日垣さんのすごさは、あるものの基準を、数値化して出してくれることです。
たとえば、この本では「本の読み方」として、一冊を三時間で読む方法として、「3つのポイントを抽出する」ことを挙げています。

1、「おもしろい!」と思う箇所を10ヶ所
2、「人と話し合いたい」あるいは「自分で考えたい」というテーマか問題点を
  3ヶ所
3、「許せない、これは絶対違うと言っておきたい」と主張したい箇所を1ヶ所
を抽出できれば、「その本を大体読めた」とみなしてよいでしょう。

といった具合に、わかりやすい定義をだしてくださっています。

そのほかにも
「全集を読み、思考にどっぷりつかる」
全集を一気に読めば、一人の個人がどれだけバリエーションのあるものを書けるのか、あるいは一貫性があるかないかを肌で感じ取れることでしょう。

わたしは、以前から全集を集めて読むことが好きでした。
江戸川乱歩、夏目漱石、夢野久作、筒井康隆、北杜夫などといった作家の全集を集めて、何度も読み返しています。
たしかに日垣さんもいわれるように、その作家のもっている個性のようなものが、どの作品にも刻印されていることがわかってきますし、その作家の持つ世界のすそ野のひろがりも明らかになってきます。

そうした読書に関する日垣さんの知恵と見識がいっぱい詰まった本だと思います。
ぜひ、手元に置いて読み返したい本です。

Posted at 2011年12月23日 22時09分55秒  /  コメント( 0 )

泡坂妻夫「奇術探偵曽...

わたしが学生だった頃、「幻影城」という雑誌がありました。
江戸川乱歩にも、推理小説の評論集として同名のものがありますが、これはおそらくそれからとったタイトルだったと思います。
島崎博というもともと台湾の方が、書誌家としての膨大なコレクションを背景に、昭和初期の「探偵小説」を採録していた、エラリークィーン・ミステリマガジンのような雑誌でした。
この「幻影城」が、創刊2年目ころに新人賞をはじめ、その受賞者のひとりが泡坂妻夫さんでした。
残念ながら、故人ですが、「亜愛一郎の冒険」「乱れからくり」などの作品が残されています。

「奇術探偵曽我佳城全集」は、泡坂さんが20年以上にわたって書き続けられた、手品師・曽我佳城のミステリーです。

今回、読んで感心したのは、「バースディロープ」のお話。

とはいえ、推理小説的な部分についてあまり詳しく書いては、これから読もうという方の気持ちをそいでしまいますから、別の部分について述べておきます。

もともと泡坂さんは、ご自身もアマチュア奇術師であり、作品にも奇術があふれています。
この作品で、注目するべきは、コミュニケーションの手段としての「ひもの縛り方」です。
物語の冒頭で、結び目の研究が語られます。

ある地域では、紐の縛り方で、自分のメッセージを雄弁に伝えることができるそうです。
わたしたちは、香典の袋でさえ、いまでは「すでに縛られた」状態で購入しています。
でも、あの縛り方には、亡くなられた方を悼む気持ちが表されているのだそうです。

そこで、ある村での「言い伝え」が語られます。
若い男女がいて、であい、互いに好意を持ちます。
そこで、男は恋文を送ります。
その恋文とは、文字のない手紙を結んだもの。
ところが、この恋路を邪魔する人物がいて、あるトリックで、恋人たちを引き裂いてしまうのです。
この「まくら」の部分で、たちまち作品世界に引きつけられました。
現在では、文庫本2巻本で手に入るそうです。

Posted at 2011年12月22日 09時52分31秒  /  コメント( 0 )

松本亨「私のすすめる...

松本亨先生は、いつもご自分のことを、「英語の教師ではない、英語の作家になりたかった」と語っていらっしゃいました。

20年間にわたる「英語会話」のテキストをご自分で執筆されたこと、それ以外にも、300冊近い著書を書かれていること、しかも、英語の小説(会話隊を使った読みやすい小説)を何冊も書かれていることなどは、そうした先生のお気持ちをはっきりと示していると思います。

そうした松本先生が、お得意のオリジナル英文小説(英文の手紙を中心に置いた作品です)を通じて、英文の読み方を丁寧に解説したのが、この本です。

先生は、まず、「多くの日本人学習者が、英語は読めるが話せない、といっている」ことに対して、疑問を呈します。
本当に私たちは英語が読めているのだろうか。

わたしたちの実情は、英語は訳すことができる、というレベルにすぎないのではないか。

そこで、先生が提示するのは、英語を訳さずに英語のまま理解する、という方法です。

そのため、英文小説の注釈は英語によってなされます。

単語も一日50語覚えるつもりで頑張らないとだめだ、とはっぱをかけます。

英語の読み方の解説も途中から英語に変わり、教材もこなすべき量が増えていきます。
ただ、先生独特の勢いのある英文のおかげで、多少わからないところがあっても、あまり苦にせず読み進めることができます。

この本を読み終えて、その後続けて英文小説を読み続けられるか、が一つのカギのように思います。

Posted at 2011年12月18日 22時23分19秒  /  コメント( 0 )

 1  2  3  | 次へ