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2012-10

随想1  石川啄木と頬白

ニュースレター癸欧脳匆霖廚靴泙靴拭ほおじろの句をご紹介します。

 ちょんちょんと とある藪に 頬白の
   
         遊びを眺む 雪の野の路

               

啄木のこの歌を詠みますと、少年時代に冬の野山を駆け巡った事を思い出します。たくさんの野鳥と戯れた思い出が甦り 昔を懐かしく感じます。啄木も、白く輝く雪化粧した藪の中に遊ぶ頬白の姿がこころに残り、この句を作ったものでしょう。

それにしても[ちょんちょん・・・」とはなんという表現でしょう。普通では「ぴょんぴょん・・・」とか「ちょこちょこ・・・」とかと思いつく事とおもいます。さすが天才詩人は違ったものです。後段の「雪の藪に小鳥が遊んでいる」といった情景を描いた句が、この「ちょんちょん・・・」によって特別な風情が加味され素晴らしいものになっています。

この句は、明治43年12月頃、朝日新聞社で仕事をしながら、おそらく岩手県渋民小学校の代用教員時代の愛宕山一帯を懐かしんで作ったものと思われます。

いつまでも小鳥が雪の藪で遊びまわれるよう、そして子・孫たちが伸び伸びと生きてゆける環境を残せるよう。強く願い、努力してまいりたいと思います。

Posted at 2012年10月12日 14時43分28秒