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2011-10-11

宮城炊き出し行脚 II (...

プロローグ それはアヒルの一声で始まった
第1章 テーマ『交流』と炊き出しメニュー
第2章 支援が繋ぐ熱き仲間たち
第3章 誰でも受け入れるオープンな青空食堂
第4章 たかが炊き出し、されど炊き出し

第5章 次なるステップへ=『今、粥菜坊にできること』

前述しましたが、炊き出しなんて所詮一回分の食事。何とか次に繋げられないか? ずっと葛藤がありました。そこで、6月に立ち上げたのが『被災地食事支援プログラム』です。「粥菜坊さんはネット販売もしているから、地方からも注文できるし、こんなプログラムってどう?」と素案を提供してくれたのは、支援仲間の総理です。ちょうどその頃、“被災地炊き出し行脚”を終えて、知り合った方々へ冷凍のお粥を送り続けようかと考えていた時でした。彼女の案が斬新だったのは、粥菜坊のお客さんが購入するという点です。確かに、粥菜坊単独でやるよりも、お客さんにも協力を得た方が、無理なく運営できます。周りの人たちに忘れないで!と呼びかけにもなるし、息の永いプログラムにしたいとの思いもありました。早速、プログラムの内容を詰め、店に貼るパネルを作って、ネットショップにも組み入れ、『被災地食事支援プログラム』が始まったわけです。


(左から)ネット上の注文画面。NHKのカメラに宣伝を試み中(結果はボツ。やはり宣伝はだめか?)

さて、手がかかった食事をしてもらいたい、少しでも栄養あるもの食べてもらいたいと思って始めたこのプログラム。それらが解消されたとは思ってませんが、半年経った今では、新たなステップとして重要な役割を担えると思っています。このプログラムを活用して食事会を設けてもらったり、見回りボランティアのツールとして活用頂くというものです。7〜9月に数多くの人が仮設住宅に入居してますが、いろんな事情でコミュニティがバラバラになり、残念ながら自ら命を絶つニュースも耳に入ってきています。なぜ、東北の人が何度も何度もこんなつらい目に遭わなければならないのか。地震・津波・別れ・孤独・厳寒……粥菜坊ができること、せめてコミュニティづくり、孤独化防止にちょっとだけお手伝いさせて頂きたい。せめて、まだまだ多くの人が心配していること伝えたい。強くそう思っています。


食事支援プログラムでは、朝鮮人参粥、餃子、中華粽のいずれかを送っています。

そのためにも、今回の炊き出しでお会いしたかった方が2名いました。

1名は野蒜(炊き出し場所から車で5分ぐらいのところ)のMKさんというおばちゃんです。震災当日は、天井まで押し寄せた津波に沈み、ご主人は車ごと流され、それでも助かったお二人。当日、MKさんは裏山に逃げ込み、真っ暗の中一晩過ごされたそうです。その後、3カ月、2人は避難所から自宅に通い、泥出しから修理に明け暮れたものの、それがほぼ終了すると、張り詰めた糸も切れ、周りの人たちはほとんど戻らず(420世のうち、20世帯しか戻っていません)、落胆の日々を過ごします。そんなことではいけない、と支援仲間の高野さんが心配して8月に訪れた際、同行させてもらったわけです。このおばちゃん、かなり面白くて求心力がある。何とか先ず、MKさんが元気になれば、きっと周りを元気にさせるはず。皆でこう確信しました。そして、ある仕掛けを残した結果、現在実際にそうなりつつあるのです。支援仲間でどれだけ歓喜したことか。その仕掛け・いきさつは総理のブログをご覧ください。


8月に支援仲間8人でMKさんを訪ねました

さて、今後毎月一回、近所のおばちゃんで集まって手芸・裁縫を楽しむことになったらしい。粥菜坊は、「是非、粥菜坊の食事支援プログラムを使って、皆さんでお粥をお食べ下さい」と直接お話ししたかったのです。お会いできて話をしていると、MKの目に涙がバッと浮き上がるのが見えました。皆が一斉に応援したので、感極まったのだと思います。自分も声を詰まらせてしまいました。MKさんは、炊き出しのお粥を美味しい、美味しと何回もおかわりしていたので、ちょうどタイミングばっちりでした。もちろん、「わぁ、嬉し〜い」との返事。会えてよかった。これからは、そのコミュニティがしっかり根付くこと、粥菜坊も見守りたいと思います。

そして、もう1名は、仮設住宅を見守りボランティアをしているMTさんという若い女性です。看護婦さんという多忙な仕事をしていながら、仕事の合間をぬって仮設住宅を回っている方です。現在、食事支援プログラムのお粥を送っている一人で、見回りの際に「これ食べて下さいね。」って具合に置いてもらっています。かなりの寒さになった今、かなり喜ばれていると聞きます。8月にお会いしていますが、できるなら、またお会いして要望なり、必要な事なり、直にお聞きしておきたかったのです。でも、残念ながら、当日は都合つかず炊き出しに顔は出せませんでした。またメールや電話でやりとりします。


8月支援仲間8人でMTさんの所も訪ねました

今後は、粥菜坊の『食事支援プログラム』を見回りツールにして、見守りボランティアを始める方を見つけたいと思います。お粥のプレゼントがあれば、知らない人でも訪ねやすいと思うんです。そして、あちこちでコミュニティづくりが進み、孤独に悩むお年寄りの方々が少しでも少なくなるよう、心から願っています。

TO BE CONTINUED・・・

Posted at 2011年10月11日 07時39分00秒  /  コメント( 0 )