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宮城炊き出し行脚 (3)南三陸町歌津編 【粥菜坊パパのフロク】

2011年6月17日(金)

●行脚二日目 6月8日(水) 南三陸町歌津地区名足へ

鳥のさえずりとともに起こされて、当日の食材と水200リットルを持って出発しますが、かなり不安…。ナビなどという文明機器は持っていないので、頼りは何枚かのYAHOO地図。集合場所は名足保育園。目標到着時間は10時。目安になる建物はないかもしれないし、地形を見ればなんとかなるさと思ってはいるが、やはり不安。


当日必要な分量を積みます

登米から398号線を東に向かって30数分、突然、川沿いにがれきやら崩壊家屋やらが現れます。そこから海に出るまで、車で5分以上はありますから、相当奥まで津波が来たことがわかります。志津川の町まで出て、広大な平地に拡がる崩壊した街並みを目の当たりにすると、抑えられないほどの涙が溢れ出てきます。何とも言えない、テレビのスクリーンや写真の四角い枠では、とても表現できないショックが胸をえぐるようです。


突然瓦礫の光景が現れ、道は志津川の街へ続きます

そして、あまりに被災現場の面積が広大すぎて、人影はまばらにしか見えません。これでも、きっと当初よりは瓦礫が整理され、片付いているのだろうけど、その広大な面積の中で今いる人影の数では、一体いつ……復興? 愕然としてしまいます。



震災後のニュースで、何度も目にし涙した防災センターと志津川病院を右手に見ながら志津川の中心を横切り、目的地の歌津地区名足は、さらに10分以上かかってやっと到着する場所でした。時間は9時過ぎ。道に迷うこともなく、順調な滑り出しにホッとしました。気になったのは、398号線の途中からコンビニはもちろん、商店も一切気がつかなかったことです。聞いてはいたけど、これでは買出しもままならない。


道に迷わず名足保育園に到着。我ながらあっぱれ。

会長さんがお迎えに来てくれて、名足小学校へ移動。そこの駐車場が炊き出し場所です。海から少し離れ、海を眼下に見下ろすのですが、津波の水はその駐車場まで来て、隣接する体育館に避難していた皆は、もっと高台にある名足保育園へ移動。その夜、その小さくて真っ暗な保育園に300人が避難したそうです。そんな中、会長さんは懐中電灯で照らしながら名簿を作り、翌日は雪の中を、人々の安否確認に走り回ったそうです。そんな話をきいていると、遊んでいた小学生が、眼下の学校を指さしながら、「これぼくの学校」って言っているのを見て、また涙が出そうになってしまいました。


炊き出し場所から見おろす海と名足小学校

さて、炊き出しで用意したのは、中華ちまきと広東粥。広東粥も10時頃に作り始めて、3時頃にはとろっとした美味しいお粥が出来上がりました。中華粽も、先に作って冷凍で送っておいたものを、熱湯でぐつぐつと30分、あつあつの粽が出来上がりました。ともに340食用意しましたが、食べる場所もないので、皆さんお持ち帰りか、来れない人には誰かが配っていました。



会長さんはずっといたわけではありませんが、紙を片手に340名全員に行き渡ったかどうかをチェックしていました。「○○さんちが来てないから持ってけ」なんてやっています。驚いたのは、最後にこれでOKとなった時に、粽の残数を数えたら、持ってきた数からひいてみると、違いは1個だけ。旅行にでている人もいるそうなので、まさにピッタンコ。名足の皆さんの団結力の凄さは耳にしていましたが、見ていてあっぱれでした。助け合い、譲り合い、他人を思う気持ち、胸がじ〜んと熱くなりました。そこには、人間らしさがいっぱいありました。


会長さんが使っていたチェックシート

無事に炊き出し初日を終え、キャンプ場へ戻ります。途上、炊き出しメンバーのうさちゃんが気持ち悪いと言い出し、買い物をしている間、車で休憩。そういえば、炊き出しに一生懸命でメンバーのことには無頓着でした。炎天下の中、水もろくに飲まなかった作業。熱中症か?反省しきりでした。結果、大事には至らず、夕飯時には元気に。ほっとして、炊き出し一日目終了しました。


夕飯はカリフラワーのお鍋でした


      

Posted at 2011年06月17日 09時29分08秒

 
この記事へのコメント



お日様のお粥

お粥の寸胴と粽の熱湯を前に、5時間以上作業されたんですか!?
す…すごい労働環境ですね!
うさちゃん嬢の、熱中症? 脱水症? 軽くてよかったです。

それにしても、区長さんの地元把握能力には脱帽ですね。
町の皆さんが身を寄せている場所も家族構成も以前とは違うでしょうに、
チェックシートを作って一目瞭然にしてあるんですね。
そしてそれに普通に対応する町内の皆さんたちも。
心の中に神様が宿っている土地柄がうかがえますよね。

そういえば、この前お会いした時に思ったんですが、
粥菜坊ママは太陽で、パパは陽だまりみたいな人だなぁ、って。
お日様が作るお粥が美味しくないわけないですよね!
Posted by ゆの at 2011/06/17 16:48:15



未タイトル

本日はお世話になりました。
ありがとうございました。私の方こそ、お会いできて良かったです。
お話とても参考になりました。
きっと私たちもこの光景が目の前に広がった時には泣いてしまうでしょう。
色んな事を思わずにはいられないでしょう。
お話、聞けば聞くほど、本当にお疲れ様でした。
お疲れじゃないわけないのに、お二人ともなんだかそう見えない事がまたスゴイ!あっぱれです。
お食事も美味しかったです!今度はお粥を頂きに伺います〜。
Posted by テンプル at 2011/06/17 23:09:28



広東粥を作る苦労

ゆの様

コメント有難うございます。そうなんです。広東のお粥って、米から作るので5時間ぐらいかかるんです。おまけに大きな寸胴を買ったものの、かき回す長いしゃもじを買い忘れ、先端を底に付けると手で持つ部分はほんのわずか。とろみが出てくると、ずっしり重いのに、回さないとすぐに焦がしてしまうという悲壮感の中、何とか回し続けました。今回、これが一番苦労したかな…。
Posted by 粥菜坊パパ at 2011/06/19 01:57:18



道中気を付けて

テンプル様へ

コメント有難うございます。もう無事に東北に着かれたと思います。仕分け作業の忙しい中、小杉のお店に来て頂いて有難うございました。武蔵新城のお店は、昔、冷凍粥や冷凍餃子、冷凍チャーハンといった物販をしてたのですが、2年ほど前、ネットショップ開店と同時に閉めました。その日はもう来ないかと思ってたら、現れたのでビックリ。いろんな人と知り合えて、力を会わすことができて、嬉しいです。まだまだ長い運転が続きますので、くれぐれも道中気を付けて、無事にお帰り下さい。
Posted by 粥菜坊パパ at 2011/06/19 02:09:31

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