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宮司のちょっといいはなし

その二 『丑』

『丑』年のお話


 平成21年は、己丑(つちのと うし)歳です。己(つちのと)というのが十干(じゅっかん)という名称で、丑(うし)を十二支(じゅうにし)と呼びます。これをあわせて干支(えと)と総称します。これらを組み合わせると六十通りの形ができ、生まれた年の干支に戻るまでに六十一年かかるということになります。これを「還暦」というのです。還暦に「赤い」ものを身に付けるのは「厄除け」の意味の他、生まれた干支、つまり「赤ちゃん」に戻るといういわれもあるのです。

 さて、本題に入りましょう。昨年は「戊子(つちのえ ね)」で、子(ね)は種子(たね)を表す年でした。種子はほんの指先にも満たない大きさしかありませんが、やがて大木になり、大輪の花を咲かせる要素が詰まっています。夢、希望、目標という種子に「努力」という栄養を与え芽吹かせるという年でしたが・・。あなたはいかがでしたか?

 それではいよいよ「丑」のお話しをしましょう。「丑」に「糸」偏を付けると「紐(ひも)」という字になります。種子から紐が出た状態・・これは「根」のことを意味します。「根」の役目は、土の中の栄養を吸収し幹に力を与えたり、本体を支えるという重要な仕事があります。つまり、「根」は前に出て引っ張る力ではなく、後ろから支える力、足元を固める力として働くのです。もともと「根」土の中にあって目には見えませんが、小さな種子がやがて大木になったり、花を咲かせたりできるように地道な基礎固めをして、芯を支えてくれるのです。さあ、何か見えてきませんか? 今年の目標や、歩き方が見えてきませんか?

 「丑年」が意味するものをあなた自身や社会に当てはめてみると、次のようになります。

 たとえ、すぐに目に見える結果が出せなかったとしても、地道に努力すれば必ず後に大きな実りを得ることになるのです。また、苦労をしながら自らの道を自らの手で切り開いて行く人には多くの人の支えてくれたり、大きな後押しがあることに「感謝」をする年となるでしょう。「家」であれば、家長を家族という「根」が力を合わせて支え、「会社」であれば、社長を従業員一同で地道な努力を持って支え合わなければなりません。逆に「根腐れ」をおこせば・・幹まで倒れてしまう結果になりかねないのです。

 これを今の日本に置き換えて見れば、急がず、慌てず、たとえ「牛」のようにゆっくりした歩みであったとしても、「紐」がからまないように、私たち一人がひとり「和」「感謝」「お陰様」等の「大和の心」を持って、「根」として「国」を支えていくことになりましょう。

Posted at 2009年06月13日 16時33分52秒

その一 『子』

『子』年のおはなし


 平成二十年の干支は「子(ね)歳」。多くの方は「子(ね)は鼠(ねずみ)」と謂うとらえかたをしていると思います。しかし、ここでは、皆様方がこの「子歳」をすばらしい一年にするために、どのような気持ちで過ごせばいいのか。「十二支」の神髄に触れながら解いていきましょう。

 「子(ね)」は、「種子(たね)・実(み)」を表し、「子供」の「子」でもあります。つまり、物事の始まりや誕生を表すのです。「種子・実」はそのまま放っておくと、千年や二千年経ってもそのまま変わりません。皆さんは、埼玉県行田市の「古代蓮」をご存じですか。あるとき地中深く眠っていた推定三千年前の「実」が掘り起こされ、翌年自然発芽したものなのです。このように、「種子・実」は「土壌」や「水」「土」などなど、「発芽」するには様々な条件を必要とします。しかし、「種子・実」は条件さえ整えば、やがて「大木」になったり、きれいな「花」を咲かせる可能性を秘めているといえるのです。「子供は宝」というのもこれと同様のことが言えるからではないでしょうか。

 少しずつ何かが見えてきませんか。そうです。皆様はそれぞれ、「夢」「目標」「目的」など、たくさんの「種子・実」をお持ちです。しかし、放っておいては「百年」そのままなのです。それを発芽させるには、どんな栄養を与え、どんな土や光を与えればいいのかを「子歳」は教えてくれます。また、何かを始めたり、何かにチャレンジしたり、初心に立ち返ることの大切さなども、この「子歳」は気付かせてくれているのです。日本もそろそろ「初心」に立ち返る時期なのです。「大」きな「和」の「国」を、「やまと」と読ませた先人の「心」。世界一麗しき山河有する国。蛙が池に飛び込んだだけで歌が出来るようなあの時代、あの心に・・・。

Posted at 2009年06月13日 16時30分28秒

『日本再生のヒントは神社にある』その一

 「よみがえる」という言葉があります。そう、戦前うまれの方々なら誰もが知っている「神話(古事記)」の中に、黄泉(よみ)の国(死後の世界)へ行ったイザナギノミコトが無事生還したことに由来するもので、「黄泉から帰る」というのが本来の意味なのです。「黄泉の国」とまでは言いませんが、今の日本はひどく疲れているように見えてなりません。戦後の高度成長で爆走し、ある程度の富を得ることができました。しかし、その代償はおおきく、「自由とわがままの区別のつかない人々」「無国籍に見える若者たち」「美しい日本語が話せない」「上を敬い下を慈しむ心が持てない」「平気でウソをつく人達」等々、忙しい日本は何かを見失って今日に至ってしまいました。我が国「日本」は、いったい何処へ行ってしまうのでしょうか。人々は何を目指して生きて行けばいいのでしょうか。本来世界に誇るべきこの麗しき日本を、私たちの力で死のフチから立ち帰らせ「よみがえらせ」ようではありませんか。

 なんとなくは分かるけど・・・。私が・・・しても、私一人の力では・・・。とお思いのあなた。私と一緒に一歩ずつ「日本再生」の道を歩いてみませんか?必ずこの日本はあなたの力で変わります。未来の子供たちに美しい日本を残すためにも、あなたのその「熱い思い」が必要なのです。それでは、どうすればこの日本が「よみがえる」のでしょうか。そのヒントは、何百年、いや何千年も昔から、ずっとあなたのそばで静かにあなたを見守ってきた「全国に八万社点在する神社」の鳥居の内側にあるのです。さあ、私と一緒に鳥居をくぐって真の日本を目指して歩き始めませんか。

 それでは、いよいよ「日本再生」の為の第一歩目です。それは、何よりもまず「大きな和」と書いて「やまと」読ませる日本の国柄の意味を知ることにあります。「大和」を「やまと」とした先人の発想を今一度確認するところから始めましょう。この続きは次回。

Posted at 2009年06月13日 16時02分28秒

『日本再生のヒントは神社にある』その二

 前回、「日本再生」の第一歩目を皆さんと共に歩き始めることになりました。それでは、まず重要なポイントである「日本の国柄の意味を知る」ことから始めましょう。

 日本は「大和(やまと)の国」です。「大和魂(やまとだましい)」を私たちはもっています。「やまと」とは、「山の人」つまり「陸で生活する人」という意味を持ちます。しかし、なぜ私たちの先祖は「大和」という漢字をそれに当てたのでしょうか。それを考える先人の「願い」が見えてくるのです。

 「大和」の「大」は言うまでもなく「大きい・大いなる」という意味ですが、「和」に最も重要な願いが込められていると思えてなりません。「和」といえば、「和風・和食・和服」として、今や世界共通の認識として「日本」を表現する代名詞とされています。さて、改めてこの「和」という漢字を調べてみましょう。「和」=「やわらぐ・おだやか・なごやかになる・・・」等々、この紙面一杯になるほどの意味があり、驚くことにそのすべてが「仲良く」「力を合わせる」ことに必要な「心」を表すものなのです。大和の国の先人は、この国に住む一人ひとりの「和」が国全体を包み込む「大いなる国」になって欲しいと願いを込めてこの漢字を当てたのです。そして、これこそが日本の「国柄」ということになるのではないでしょうか。文字通り「仲良く力を合わせて生きてゆく大いなる国」という国柄に誇りを持ち、自覚することが「日本再生」の第一歩となるのです。この一歩目を確かなものにして、二歩目に進みたいと思います。

 第二歩目は、私たち日本人としての「心」の持ち方です。殺伐とした現代、「心」とか「精神」となると、「見直す」「聞き直す」ために様々なメディアが取り上げています。しかし、なかなか堅苦しく、また、難しくとらえがちなものです。これを次号ではやさしく解いていきながら「日本再生」の道を歩んでいきたいと思います

Posted at 2009年06月13日 16時01分00秒

『日本再生のヒントは神社にある』その三

 前回、第一歩目「日本の国柄の意味を知る」という「日本再生」のための重要な基盤を心に刻んで頂けたことと思います。

 それでは、いよいよ次に進むことにしましょう。第二歩目は「日本人の心の持ち方」ということになります。「心」とか「精神」となると難しく捉えがちですが、世界の諸宗教をみることにより、その国の基本的な「心」「精神」の持ち方を垣間見ることができるのです。例えば、キリスト教の場合「愛」、仏教であれば「慈悲」といったものです。それでは、我が国の「神道」はどういう言葉で表現されてきたのでしょうか。それは、「有り難い(ありがたい)」という言葉に象徴される『感謝』という一語に尽きるのです。それでは、『感謝』とは具体的にどのような「心」「精神」を言うのでしょうか。

 先人は、「自然」という漢字に「カミ」という振り仮名を付けてきました。「自然」は私たちに大いなる恵みを与えてくれます。そして、ときには脅威や畏怖(いふ:恐れ多いと思う心)の念を抱く対象と捉えてきました。これはまさに「カミ」と同等の観念なのであります。そしてこれは、古代も現代も全く変わるものではありません。

 生きとし生ける物がみな平等に戴く「天の恵み(太陽、雨、等々)」、「地の恵み(米を始めとする農作物、木の実、等々)」そして、その「自然」の恩恵を戴きながら日々生活をしてきた、先祖・親を始めとする「人と人とのお蔭様」。このように、カミ・自然・人が共生することにより、「生かされている」「有り難い」という『感謝』の気持ちが生まれたのです。日本人は太古の昔よりこの『感謝』の気持ちを、「心」「精神」の支柱として今日に伝えてきたのです。
 今の日本は、森林伐採による環境破壊《天の恵みに対するあやまち》や、飽食に起因する無駄《地の恵みに対する冒涜(ぼうとく)》、《人と人とのお蔭様》を無視した結果による、親と子の事件等、「昔はこんなことは無かった。」とお思いの方も少なくはないのでしょうか。そうです、これからはすべて『感謝』の念の欠乏によるものなのです。

 これをご覧の皆様、−こんな日常の『感謝』を忘れてはいませんか?−

 このような『感謝』の「心」さえあれば、謙虚に生きることができます。この「精神」さえあれば、思いやりのある日本人が「よみがえる」のです。

 さあ、みんなで後世に伝えようではありませんか!
・・・天の恵み・地の恵み・人と人とのお蔭様に『感謝』!・・・

Posted at 2009年06月13日 16時00分43秒

『日本再生のヒントは神社にある』その四

 ここまで、日本再生のための第一歩「大和の国柄の意味を知る」。第二歩「日本人が培った『感謝のこころ』を知る」。と、歩んでまいりました。それでは、第三歩目を皆さんと共にしっかり踏み出していきたいと思います。第三歩目は、「個人の元気回復」をはかることです。日本が元気になるには、まず一人ひとりが元気にならなくてはいけません。つまり、「あなたが元気に生きるヒント」の話です。

 「人生いろいろ・・」人生はまさに千差万別です。笑う人あれば、泣く人もいます。それでも、同じ人生なら笑って過ごしたいですよね。しかし、今日のような世の中にでは、自身の意に反して「怒り」や「悲しみ」を知らぬ間に心の中に忍び込んできてしまいます。

 また、日本人は特に不幸に敏感で、幸福に鈍感といわれています。洋服のボタンが取れただけで「不吉や不安」に襲われますが、水や食糧がいつでも手に入り、なに不自由なく「生きられる」ことには「幸福感」を得られなくなってしまっているのです。このことにまず気付くことが「元気に生きる」出発点といえるでしょう。不安な日々が続いたり、怒りや悲しみばかりの毎日では、気が滅入るばかりで決して良い方向には進めません。「病は気から」ですから、すぐに病気になってしまいます。今の日本人はこのような気の衰えを「気が枯れる」と表現し、「気枯れ」すなわち「ケガレ」としてきました。その「ケガレ」をいち早く取り除くために、塩を撒いたり、水を浴びたり、神社でお祓いを受けました。その結果、人は充実した「元の気」に戻ることができるのです。そうです「元の気」と書いて「元気」と読むのです。そして、このことは個人的なものばかりではなかったのです。その昔、国全体が悲しみに包まれる事件が起こったとき、「五畿七堂(ごきしちどう)の祓い」・・全国神社が一斉にお祓いすること・・をして「元気回復」の神事を行ったのです。
 
 以上のように、一人ひとりの「元気」が日本を「元気」に導くことができます。それにはまず、「生かされている」という、幸福に敏感な心を持ちましょう。そして、昔の人がそうしたように「神社やお寺」にお参りにしてはいかがでしょうか。清々しく「元気」なあなたがよみがえるはずです。
 次回は「まとめ」になりますのでお見逃しなく。

Posted at 2009年06月13日 16時00分22秒

『日本再生のヒントは神社にある』その五

 いよいよ「日本再生のヒント」のまとめになります。

 第一歩目、『日本の国柄・大和(やまと)』を知る。第二歩目、天の恵み・地の恵み・人と人とのお蔭様という『感謝の心』を持つ。第三歩目、一番充実した元の気に戻して『元気になる』。これらをもう一度心に深く刻んで頂きたいと思います。そして、皆様方が、そうです「あなた自身」が日本再生の原動力となって多くの仲間にこのことを伝えて下さい。そうすれば、必ず明日のテレビ・新聞の記事が、楽しく・夢のあるニュースに変わっているはずです。まだまだ悲しく悲惨な出来事が続くようであれば「あなたの努力」が足りないと思うべきです。昔、他人の子供を叱るおじさんやおばさんがいました。町中で子供の教育に責任を持っていたからです。あなたも日本の将来に「責任と誇り」を持ってください。

 世界の「共存共栄」を願うなら、まず我が国日本に大いなる誇りを持つことなのです。自身に誇りを持つことができて、初めて他の誇りを認めることができるのです。

 日本は、歴史的にみても他国の影響を受けて今日に至っていることは言うまでもありません。しかし、その影響を悉く「日本流」にアレンジして独自のものに変えたり、発展させてきたことも周知の事実です。日本は、皇室を戴き、神社、神道を生活の規範にして長い歴史を刻んでまいりました。ゆえに、どこの文化圏にも属さず、一文化・一国家・一言語・一歴史という特殊性を持つ、世界に誇るべき「大和の国」なのです。

 今の日本の現状を多くの人が嘆いています。反面、「元気な日本」をよみがえらせようという気運が高まっているのも事実です。テレビでは、日本を再認識しようという番組や自分の故郷自慢をするものがどんどん増えてきました。極めつけは、アイドルが「頑張れ日本、凄いぞ日本、一緒に元気を出していこう!」を連呼した歌が大ヒットを飛ばしています。今、日本人の願いは一つ、「日本再生」なのです。

 それには・・・「あなたの力」が必要なのです!

次回は『本当にだいじなこと』でお会いしましょう。

Posted at 2009年06月13日 15時59分57秒

著者プロフィール

鎮守氷川神社 第36世宮司
鈴木邦房(すずき くにふさ)

昭和30年9月27生。國學院大學文学部卒。剣道部に在籍。
鎮守氷川神社(川口市青木)第36代宮司。
神社・日本の将来を見据え、故高円宮憲仁親王殿下を始め、
日本を代表する芸術家・文化人(横尾忠則・安藤忠雄・さだまさし・鳳蘭・野村耕介等々)
との対談の機会を得て『不易流行』の基本を学ぶ。
中でも横尾忠則氏との親交が深く、社務所新築の際、
200号の奉納画やポスター2点を作製献上。
(詳しくはTOPページ『宝物』よりご覧下さい。)
ラジオ史上初、生番組(文化放送・ラジオふるさと便)にて、
『日本の安泰と世界平和』の祝詞を奏上。
文化放送・川中美幸『ひと・うた・心』の出演をはじめ、
吉田照美『ソコダイジナトコ』では毎年12月31日に出演し、
新年に向けてのお祓いを実施。

【日本再生】をテーマに講演を各方面で展開する。

Posted at 2009年06月05日 10時57分41秒

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