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宮司のちょっといい話 建物と神さま

上棟祭


 日本の文化伝統のひとつに、
家を建てる前に土地の神さまにご挨拶をし、
工事の安全や無事の竣工を祈る
「地鎮祭(じちんさい・とこしずめのまつり)」があります。

また、家はただの建物ではなく、
正月には「歳神様(としがみさま)」、
お盆には「祖先の御霊(みたま)」をお迎えするという
『清浄にして特別な場所』であることを知っておきましょう。


 いよいよ工事が始まり、
基礎が固められ、柱が立ち並んでいきます。

木造でも、鉄筋コンクリートでも同様に、
少しづつ出来上がっていく過程は、
まるで我が子の成長を見守る親のようで
「ドキドキ」したり「わくわく」したりで、感慨もひとしおです。
家を建てるということは、人生にそうあることではありませんから、
「人生を掛けた大事業」といっても過言ではありませんね!


 工事が進み、家屋の棟木(むなぎ・屋根の骨組みの最頂部に渡す横木)を
上げるに当り行う儀式を「上棟祭(じょうとうさい)」
「たてまえ」「むねあげ」と言います。

地鎮祭では、土地の神さまをお迎えしましたが、
「上棟祭」では、「建物の神さま(※)」や
大工さんの守り神である「匠(たくみ)の神さま(※)」をお迎えします。

そして、無事棟木が取り付けられたことを喜び、
感謝して、この棟木が千年も、万年も、永久に揺るぎないことをお祈りするのが
「上棟祭」なのです。


 お祭りでは、棟木に
「棟札(氏神様・建物の神さま・匠の神さまの名前を記した札)」を貼り、
魔除けの弓矢を付けたりします。

儀式の中では、「槌打(つちうち)の儀」や
「撒銭(さんせん)撒餅(さんべい)の儀」を行います。

「槌打の儀」では棟梁の掛け声と共に棟木を打ち固め、
「撒銭・撒餅の儀」では小銭やお餅を棟木の近くから撒きます。

このような儀式は、棟木の安全はもとより、
ご近所の方々へのお近づきのお印の意味もあるのです。


 最近では、あまり見られなくなった儀式ではありますが、
こうして建て主さんが、工事関係者の労をねぎらい、
ご近所にお披露目し、宴を開くのも「上棟祭」ならではの光景です。

そして、神主さんがお祭りの結びに「昇神(しょうしん)の儀」といって、
神さまを元の所へお送りする儀式がありますが、
中でも「建物の神さま」には、その建物にお鎮まりになるわけですから、
おのずと神さまに守られている「建物」になるというわけです。


 次に「竣工祭(しゅんこうさい)」へと向かいます。

 ※ 〃物の神さま・・・屋船久久遅命  → やふねくくのちのみこと
          ・・・屋船豊宇気姫命 → やふねとようけひめのみこと

 ※◆‐△凌世気沺 ΑΑ手置帆負命   → たおきほおいのみこと
          ・・・彦狭知命    → ひこさしりのみこと



宮司のちょっといい話は・・・鎮守氷川神社

Posted at 2012年04月14日 15時57分33秒