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〜神社の鳥居をくぐって〜 その二

 日本人の精神や、生活の規範として受け継がれてきた「神道(しんとう)」の教えには、他宗教にみえる「教義(宗教の教えの内容・主張)」や、「教典(宗教の教えを記した基本的な書物)」のような説明書はないのです。

 多くの宗教は、この「教義・教典」を信じるか否かが「信者」としての条件となり、そして、これらの「教義・教典」そのものを伝えることが「宗教の継承」なのです。つまり、「教義・教典」がなければ宗教が成り立たないといっても過言ではないのです。それでは、なぜに説明書を持たない「神道」が2千年もの間、脈々と受け継がれてきたのでしょうか。これは、宗教の「奇跡」であると私は考えています。継承の形が、特別な場所で行われるわけではなく、「日常生活」の中で、親から子へ・子から孫へという「生命の継承」の中で「心と体」によって伝えられてきたという、なんとも素朴なものなのです。しかし、これこそが今世界に注目されている「日本人の心」であり、この神髄を知れば、現代の日本人が忘れかけている「本当に大事なこと」が見えてきます。

 さあ、皆さんご一緒に「本当に大事なこと」を一つひとつ心に刻んで、子供たちに伝えていきましょう。

 我が国は古代より「稲」の文化が生活の基盤であったため、自然の変化には特に敏感な民族でした。適度な雨や太陽等は、有り難い「恵み=神」として崇められ、感謝の対象となりました。反面、豪雨や酷暑は大敵であり「荒ぶる神」として「恐れ」、鎮めるお祭りをしたのです。これが、現在日本中で行われている「お祭り」の原点なのです。つまり、限りない恵みを与えてくれるものに「感謝の心」を覚え、人の力では及ばぬ大自然の猛威や脅威に対する「人間の弱さ」という「謙虚さ」を学ぶことが「お祭り」の本義なのです。いかがですか?何か見えてきませんか。そうです。『本当に大事なこと』は、大自然の摂理の中に「神様」を見、そこから「感謝の心」と「謙虚な心」を見いだすことなのです。これこそが人として生きるうえで、一番大切なことであると同時に、今、日本人が忘れかけている「心」なのです。さあ、皆さんでこのことを「心と体」で後世に伝えていきましょう。
 

Posted at 2009年06月13日 16時49分08秒