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隅に置けない 墨の話

昭和36年に有吉佐和子が発表した短編小説にそのままずばり『墨』というのがあります。

女としての若さを失いかけた日本舞踊家 梶川春都代が色負けしない華やかな衣装として選んだのは

白い絹地に墨一色で描かれた 松 竹 梅 四君子 そして花の芯にだけ金箔を一本一本筆で描き込んだ櫻 何とその数8888ケ 

妖しいまでに墨の濃淡で描き分けられた 櫻花 それを描いた職人 幸吉は震災前30歳になるかならないかの頃 八所借りして工面した大金180円で買った方于魯<ほううろ>という墨で精魂こめて描き上げたものでした。

昭和49年発行 文化書道講座 巻4  行書下に 西脇呉石先生が書かれています。
<墨は魏晋の時代から出来たらしい。明清時代には製墨法が進歩して、明の『方于魯=ぼううろ』というのは名人であった。>

墨は二種類あって文字を書くのは油煙墨 墨画を描くのは松煙墨(青墨)です。

油煙墨は黒 材料の桐 ごま 菜種 大豆 紅花子等を不完全燃焼させその煤を膠<にかわ>で固めて乾燥させた物です。墨の職人さん達はいつも煤で真っ黒 ご苦労様なお仕事です。
日本の主な産地は 奈良 中国では上海 杭州あたりです。

最近は機械化がすすみ 普及品の墨の殆どはカーボンブラックを原料とした鉱物製油煙墨だそうです。
松煙墨はその名からも判るとおり松を燃やして造る訳ですが、、、松は今殆ど手に入りませんよね。
それに松から造るのはとても効率が悪いのだそうで 墨自体もすごく目が粗くて 硯を傷つけるので高い硯を使うのは 勇気が要ります。

中国製の墨と日本製の墨は 膠<にかわ>の量が全然違うので 日本の硯では絶対中国の墨を使わない方が良い、、、これ 私の経験です。

墨を摩るときの注意ですが 硯の池の部分にいきなり一杯水を入れるのはあまり良くない 丘の部分に少しずつ水を落として摩り 濃くなったら池に落とし 又水を少し丘に落として濃くなったら 池に落とし、、、と繰り返した方が無駄も少なく効率も良いようです。

あまり力を入れてごしごしやると 大きく削れてしまうので池に一杯カスが溜まってしまうし 発色も良くないようです。

『墨は 女 子供に摩らせろ!』いえこれは差別ではなく本当の事なのです。
                 09/05/15 書道墨画担当 畑田穂苑

Posted at 2011年10月21日 13時04分44秒

 
この記事へのコメント

グッチ バッグ

今日は〜^^またブログ覗かせていただきました。よろしくお願いします。
Posted by グッチ バッグ at 2012/10/17 08:57:06

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