信楽焼の器は重くて荒くてちょっと、と思っていませんか。くりの器は軽くて丈夫。飽きの来ない色合い、信楽焼らしい温かみをそこなわずに使い勝手を考えています。
2009-02-14 の記事

焼き締め角皿

窯出しの報告です。


窯変の面白さを生かした、切れのある一品。
水をくぐらせると表情がひときわ冴えます。
季節を問わず料理人の演出を強力にサポートしてくれる、心強い味方。
20センチ角、2000円。
14センチ角、1000円。

さて、北大路魯山人という焼きものの巨人を書きましたが、もう一人の巨人と言えば、加藤唐九朗。永仁の壺事件で世間を騒がせたり、原色陶器大辞典を著しその博識ぶりを世に問うたりとその焼きものに対する力量は計り知れないものがあります。
美濃の焼きものの再現にその力量を発揮し、一時は茶碗一個が800万円ともいわれました。
当然これはその当時現存する陶芸家の中で最高値でした。
くり個人の感想から行くと、志野よりも黄瀬戸に、桃山陶に勝るとも劣らない秀作が多く見られると思います。
いずれにせよその技量たるや全く素晴らしいものでそのまま博物館に並べてもおかしくないと思っています。(時代の色だけは無理ですが)。
その加藤唐九朗にあったことがあります。
菱三陶園の下には非常に良質な信楽土が眠っていて、その一部が露出しているところがあります。
作業部屋で仕事をしていると、急ぎ足で部屋を通過してゆかれた白髪の老人がありました。
それぞまさしくあの加藤唐九朗でありました。
土手で鍬を使い土をいくらか採取するとまた早足で帰ってゆかれました。
窯、つち、釉薬原料などには貪欲さの権化とでもいいましょうか、
山人が妻をひっきりなしに取り換えたように、彼は何回も何回も窯を作ったと聞きます。
どちらもできない淡白なくりですがマイペースで焼き物を追求して行きます。
唐九朗、明日も続く。


Posted at 2009年02月14日 22時18分58秒  /  コメント( 0 )