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2010-05 の記事

ときめきのオモシロ歴...

礼装の小道具
末広(御祝儀扇)について

開くとめでたく末広がりの形あることから扇子は末広とよばれるようになりました。礼装には必ずめでたい末広(祝儀扇)をもちます。

黒留袖には黒漆塗の平親骨  
色留袖には白の平親骨。
地紙は表が金、裏が銀です。
  ※写真参照

婚礼だけでなく、授賞式、記念式などおめでたい公式の席にもお持ち下さい。

正式の使い方
正式にご挨拶するとき要(かなめ)を右手に持ち左手で受けるようにしてお辞儀をします。
手にしないときは左側の帯の間にさいておけば装いに一段と格調が加わります。

地紙は表が金、裏が銀・・・

左は七五三用 右は婚礼用・・・

昔と今は長さが違いますね?・・・

普段使いの扇と茶道用・・・




扇の始まりと日本文化
扇一本に、日本人はさまざまの意味をこめてきました。日本人にとっての扇は、実用的な送風機であるとともに。
神を招くものであり、武器であり また礼儀作法では」あいてに恭順の意をあらわすものである、と、およそ四つの機能をはたすものなのです。
扇の由来は中国のうちわにあります。
中国から紙張りのうちわが輸入されると、日本ではこれをまねてビロー樹というシュロの一種の葉でうちわを作りました。これはいまでも九州辺の特産になっています。
ビロー樹の葉は横から握るとたたむことができます。そんなことがヒントになって、やがて木の板を薄く集めて、糸で閉じ合わせ開いたり、閉じたりできる槍扇という板扇が発明されたのです。
そして、糸で止めてあったのを紙を張って止めるようになり、やがて平安時代になると紙が主流になって、板が細くなり骨になってしまった − これが現在でも使われている紙扇です。
この頃の扇は五本骨でたたむと二センチぐらいの幅の扇になる。これが珍しいということでこんどは逆に中国への輸出品にもなり、たいへんな需要をよぶことになります。平安末期になると京都で扇をつくってどんどん輸出する、もちろん国内にも広まります。
この貿易は足利時代まで続きますが、やがて中国も供給過多になり、当然扇は売れなくなる。せっかく持っていったのにというわけで日本の扇商人は、おどかしてでも買わせようとする、するとこれがうまくいってしまう。そこで味をしめてこんどは手ぶらで行って略奪して帰ってくるようにする。これが実は悪名高き倭寇のはしりなのです。
一方、中国人は、日本から買った扇をヨーロッパに輸出する。一種の伝産貿易です。扇は「セン」と読みますから、やがてそれが英語の「ファン」の語源になります。
扇を媒体とする日本、中国、ヨーロッパの交流があったわけです。
ところで扇は開くことができる。この開くことが、心が開くにも通じて縁起がいいということから、魂が振り動くに転化し、さらに扇の形が手の平に似て、手で神を招くように扇で神を招くことができるということから、神社の祭祀に扇が非常に多く登場するようになります。たとえば、紀州熊野の那智神社の火祭りは扇を焼き合うお祭りです。
また神の前でおこなう芸能を猿楽能といいますが、のちにこれが阿国歌舞伎になります。阿国歌舞伎は扇を必ず持っています。そこには扇で神を招き寄せようという宗教擬似行為が秘められているのです。これが踊りの一派としてのちに発達してできたのが花柳流です。花柳流は扇の舞です。
また伊予漫才などは扇を十二本も持ってパッと花が開いたような形を演出する。
扇は神を招くことのできるありがたいものだということが、やがて礼儀作法に取り入れられると、絶えず扇を持って歩くことが、礼にかなうことになります。正式の訪問の時は、扇を帯の間にはさんで持って行き、挨拶する時は、持つほうを右側にして前に置くということが決められてきます。そのことによって神聖さを演出するわけです。
また扇は、それ自体一種のかんたんな武器にもなります。他人から刀で攻撃された時、扇で受けとめるのです。竹は非常に強靭な繊維ですから、刀でも、なかなか切れない。護身が扇一本でできるわけです。
ですから、護身用武器でもある扇を相手の前に置くことは相手に対する恭順の意をあらわすものであり、礼作法の根本にある無抵抗にかなっているのです。
贈り物にも扇はよく使われますが、扇を開いた状態を末広といいます。末広とは終わりがないことで、非常にめでたいことなのです。そこで人に物を贈る時、扇が贈られるようになったのですが、現在でも結納の時、末広という名前で扇が必ずついています。
扇はかんたんな道具です。
しかし、日本人は、このかんたんな道具に実にさまざまな機能、あるいは観念を仮託してきました。平安の昔から今日まで、扇にかんする文化史的なエピソードは事欠きません。

すみません 大変長くなりました。

きものは ほんとに奥がふかいですね・・・・すばらしいです

ここまで読んでくださり 誠にありがとうございました。  山田鴇


Posted at 2010年05月07日 11時27分33秒