おもろいガヤ
「先生、おもしろいですか?」
気管チューブを挿管しようとしている私に、助手をつとめているスタッフが尋ねた。
藪から棒の発言に、私は返答に窮した。
このスタッフは、いつも思っていることをためらいなく口にする。
それが彼女の長所になることもあれば、短所になることもある。
彼女の個性については、この際どうでもよい。
私は、今から犬の歯石除去のために吸入麻酔に入るところである。
顔に「つまらない」と書いてあるのだろうか。ばれたか?
全身麻酔の管理には、当然細心の注意を払わなければならないが、
歯石の除去は、正直なところ、あまりエキサイティングな処置ではない。
開腹手術に入るときの方が、緊張感があって、どちらかというとおもしろい。
かつて、歯科医師をうらやましく思っていたことがあった。
たいてい完全予約制で、人の生死にかかわるような処置もないし、
夜間の急患なんて、ほとんどないだろうから、自分の時間が確保できる。
なんて、うらやましい仕事だろうかと・・・。
しかし、現在の心境は違う。獣医師のエキサイティングな面を楽しむ余裕ができてきた。
話しは変わるが、先日「伊丹十三」の多才な一生を回顧する「13の顔をもつ男」という映画を見た。「マルサの女」を監督した方である。
彼の感性に、ものすごく共鳴するところがあって、たちまちファンとなった。
彼ほど鮮烈な生き方はできないけれど、少なくとも、スタッフから
「先生、おもしろいですか?」ときかれたら、
「当たり前だのクラッカー」と返してやりたい。
Posted at 2008年06月28日 00時19分48秒 / コメント( 6 ) / トラックバック( 0 )
痛い職場
動物病院を訪れるお客さんは、必ずしも皆友好的とは限りません。
調子の悪いときに連れてこられて、押さえつけられた上に、体中を触られて、挙句の果ては、お尻に体温計まで突っ込まれてしまいます。「こいつら、嫌なことばかりするなあ。」と言わんばかりの目で睨み付けます。ここが、病気を治す場所と認識している動物は少数派でしょう。
左上の写真は、不幸にも頭の皮膚を猫に引っ掻かれてしまったスタッフの患部です。
そこで、私はイソジン消毒。後ろで笑っているスタッフは不謹慎です。
犬は経験的になんとなく「咬み付きそうな雰囲気」がわかります。
ところが、猫はいきなり豹変することがあるので、要注意です。
私も何年か前、「よし、これくらいの猫、俺がちゃんと保定してやる」と男気を出したばっかりに、人差し指の爪をもってかれて、何針も縫合する傷を負いました。
右上の写真は、人生に悩んだスタッフのリストカットの跡・・・・というのは嘘。
少し前に、やはり猫にやられた名誉の負傷跡です。
体はって仕事をしてくれているわけですから、院長として彼女にとても感謝しています。
積極的に人より前に出て仕事をしている証拠みたいなものです。
ひょっとしたら傷跡に迫力があって、男性に引かれてしまうかもしれません。
かわいそうです。でも、きっと将来いいことあります。
猫の飼い主の皆さんお願いですから人を傷つけるおそれのある猫は洗濯ネットに入れて来てください。おとなしいのは、あなたの前だけですから!
Posted at 2007年12月23日 00時29分37秒 / コメント( 7 ) / トラックバック( 0 )
俺流
プロ野球に興味があるほうではないが、今年の日本シリーズは、中日ドラゴンズが優勝したらしい。
私は名古屋で生まれ育ったから、子供のときは一応ドラゴンズファンであった。
巨人の野球帽なんてかぶっていたら、友人に相手にしてもらえないか、ボコボコにされてしまいそうだったからかもしれない。
そんなことはどうでもよい。
最後の試合で、先発投手が完全試合を達成しそうな9回に、落合監督は非情にも投手交代を命じた。
個人の記録よりもチームの優勝を優先させたのだ。
試合後の落合監督は「我々はプロなんだから、よい結果をだして、なんぼでしょう」と批判をかわした。
私は監督ほど偉くもないが、スタッフに日頃から同様のことを言っている。
お客様からお金をいただいて、医療サービス、美容サービスを提供するわけだから、結果が悪ければ、途中いくら時間をかけて、一生懸命やったとしても、何にもならない。お客様が納得して、満足していただける仕事がプロの仕事。お客様の評価は厳しい。
スタッフに訓示をたれながら、実は、自分自身に言っている。
歳とっても、勉強しなきゃ!
Posted at 2007年11月27日 17時08分31秒 / コメント( 3 ) / トラックバック( 0 )
社員研修旅行 その2

NHKハイビジョンでやっている「関口知宏の中国鉄道大紀行」を見るのが好きで、いつか時間ができたら、あんな旅行がしたてみたい。
今回は中国ではなく、台湾への社員旅行。一人旅の旅情に浸るというよりも、社員同士の親睦が目的である。
秋の気配を感じる日本から、いきなり季節が残暑に戻ったような台北の町に放り込まれた我々一行は、これから3日間への期待で胸を膨らませ、それぞれの表情は明るい。
私は、と言うと、ひとりオジさんである。彼女達の若いパワーについていけるか、内心不安を抱えながらも、無事ホテルに到着。
その後、旅行に精通した主任スタッフがたててくれた計画どおり、初日は、台湾一おいしい小龍包を食べさせる店へと出向いた。
食べるわ食べるわ!女性スタッフの食欲はすさまじい。たしかにおいしい。皮の中の濃厚なスープの味が口の中に広がり、食べ物ネタのTV番組みたいに「まいう〜」とうなりたくなる。
食欲をみたした後は、夜市である。私は子供のときにタイムスリップしたように感じた。故郷にある商店街の七夕祭りの風景に似ていると思った。
実は、私は買い物が苦手である。スタッフの後ろから金魚の糞のようについていくのみである。
疲れて、途中飲んだマンゴージュースの味だけが、記憶に鮮明に残っている。そんなオジさんを尻目に、スタッフたちは思いきり値切りながら、買い物を楽しんでいるようであった。
2日目は、定番どおりの観光と足つぼマツサージ、お茶の教室等で楽しんだ。昼食時に食べたデザートのマンゴーが、えも言われぬほど香り高くおいしかった。オジさんは、食べ物のことはよく覚えている。夜は東洋一高い?ビルに登り、中秋の名月を堪能して、ちょっとオシャレなバーで、カクテルなどを楽しんだ。
一日、仕事を離れてスタッフとともに過ごすと、それぞれの個性が見えておもしろい。
日頃物静かなスタッフYは、なぜかひとりベロベロに酔っ払っていたりした。ちょっとかわいい。
昨今社員旅行なんていうのは、若い人の間で、はやらないようだが、オジさん獣医の私は、断固毎年実施するつもりでいる。知らない土地に来て、皆で時間を共有することは、やはり親睦を深めるのに役立つものと思う。
Posted at 2007年10月24日 00時58分27秒 / コメント( 7 ) / トラックバック( 0 )
社員研修旅行 その1
9月24日から26日まで、病院を閉めて、スタッフ全員で台湾に社員研修旅行に行ってきました。臨時休診を知らないで、来ていただいた方には、大変ご迷惑をかけました。
3日連続休診にするのは、私にとって実に一大決心のことで、帰ってきてから、必ず何人かのお客様に、非難されることを覚悟しなければなりません。
おじさん一人に、若い女性五人の海外旅行。ハーレム状態の集団は、傍からみると、ちょっと異様な光景です。
飛行機に搭乗する前から、ハプニングがありました。
スタッフの一人が、空港のトイレにパスポートの入ったバッグを置き忘れてしまったのです。あわてて、探しに行ったものの、バッグは既に誰かに持ち去られてしまっています。
「あ〜、出発できないのかなあ?」と青ざめていると、空港に鳴り響くアナウンスの声。
親切な人が、旅行会社のカウンターに届けてくれていました。
日本って、なんていい国なんだろう。
台湾でのできごとは、写真の掲載とともに、次回アップします。
当院では、毎年スタッフそろって社員旅行に行きます。
一年間一所懸命働いたご褒美かな?
Posted at 2007年10月02日 21時31分30秒 / コメント( 3 ) / トラックバック( 0 )
嵐のあとにやってくるもの
台風9号が近づいているので、本日整形外科器具を点検しました。犬は重低音に弱く、雷雨や花火大会のある日は、びっくりして、家から逃げ出す犬が出てきます。その結果、フェンスに足をはさんで関節を痛めたり、交通事故にあったりする犬が来院します。
ちなみに、当院の看板犬キャンディー・チェルシーは、雷、花火の音なんかには動じませんが、金管楽器の音が苦手です。
チェルシーは、スケボー少年がいると、ダッシュして逃げます。
キャンディーは、何年か前京王線の線路の隙間に足をはさんで以来、踏切の音が大嫌いです。
犬の飼い主の方は、戸締りを厳重にお願いします。
Posted at 2007年09月06日 14時07分58秒 / コメント( 2 ) / トラックバック( 0 )
特殊能力
ハムスターの診察が、最近増えています。7〜8年前、ものすごく多い時期があって、その後めっきり減っていたのですが、
このところ、何匹も診ているような気がします。
ハムスターに噛まれると、実に痛い!
思わず、噛み付いてたハムスターをぶら下げたまま、手を引いてしまうことすらあります。
診察に入る前に、飼い主さんに「おこりんぼですか?」と、必ず確認します。
先日、当院スタッフMに、ハムスターを保定してもらい、診察を行いました。
そのハムスター、Mの指をいきなり噛み付いています。
見ていて、とても痛そうなのに、Mは、軽く「痛い」と一声発したものの、平然としっかり保定を続けています。
Mの完璧な保定のお陰で、診察は無事終了。
M曰く「私、げっ歯類は平気なんです。」
これは、スタッフMの特殊能力なのか、げっ歯類を愛するあまり何をされても我慢できるようになったのか不明ですが、彼女は、当院に貴重な人材であることに間違いありません。
Posted at 2007年07月27日 21時21分33秒 / コメント( 6 ) / トラックバック( 0 )
ようやく日記を始めます
せっかくHPを作ったのに、院長日記に何も書いていなくて、失礼致しました。5月からずっと忙しかったのと、キーボードアレルギーの状態に陥ってしまったのとで、パソコンから遠ざかってしまいました。犬のアレルギーの治療と同様に、私のPCアレルギーに対する治療も、完治はないかもしれません。また発症するおそれがあります。
その場合はゆっくり休まさせてください。
Posted at 2007年07月16日 17時17分22秒 / コメント( 4 ) / トラックバック( 0 )

