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自分の肌に爪を立てて線を引くとすぐにミミズ腫れをおこしてしまう。そんな症状を「皮膚描画症」という。自律神経失調症の症状の一つである。痒みも伴い、見た目も似ていて人工的に引き起こすことが出来ることからか「人工蕁麻疹」とも呼ばれるようである。衣服のこすれでも発赤を起こし、患者さんは日常的にその痒みに悩まされると同時にその見た目の重篤さから他人の目を気にして夏でも長袖シャツなどを着用するなど悩みの範囲は広い。
Yさんが来院された時の主訴は胸焼け、肩凝り、低血圧、それと買い物などで順番待ちをしている際に貧血のような発作が起きそうになるとのことであった。具体的には胸から何かせりあがってくるような感覚があり、その感覚が出てくると動悸や視野狭窄が起きるというものであった(パニック障害のようなものか)。
2年半前にパチンコ店内で上記のような発作を起こし気絶してしまったという経過があり、今回の様々な症状も半年前に同じくパチンコ店で同様の発作を起こしたことをきっかけにひどくなってきたのだという。一番の主訴である胸焼けは朝起きがけから始まり、食後もひどくなることから食事量も減り、おいしく食べることが出来ないでいた。胸焼けや低血圧に関してはそれぞれ服薬中である。
基本的に自律神経失調症(交感神経優位)が背景にあることが伺える。
初回時に皮膚描画症についての話は聞かれなかった。それ以上にほかの症状がつらかったのだろう。幸いなことに一回の施術で胸焼けがかなり抑えられ、四回の施術でほぼ胸焼けが改善された。油っこい物も含めて普通に食べられるようになり、発作についても自律的なコントロール法も使いながら徐々に抑えられるようになったとのことであった。
皮膚描画症について話が及んだのは二回目の来院時であった。Yさんも同様の症状があることが分かった。その症状は「皮膚描画症」と呼ばれ、自律神経失調症の症状の一つであることなどははじめて聞く内容のようであった。以前自律神経失調症で来院された方も精神科を含め受診されていたにもかかわらず皮膚描画症についての知識は持ち合わせていなかった。案外に皮膚描画症が自律神経失調症の症状の一つであることは知られていないようだ。
Yさんに皮膚描画症が現れたのは5年前に出産した直後からだった(出産後に同症状が現れることがままあるらしい)。体質の変化というような表現をされたりするが、出産という一大仕事が自立神経系統に影響を与えたということなのだろう。衣服のこすれだけでも発赤を起こし、痒みを伴い、掻くとミミズ腫れを起こす。そんな中でいつしか夏でも長袖を着用するようになったとのことであった。
実はこの皮膚描画症も改善は早かった。二回の施術で掻いても赤くはなるがミミズ腫れは起こさなくなったとのことだった。一般的に症状の経過が長いほど改善には時間がかかるというように捉えられるし自分もそのようにいつも患者さんに説明しているが、こと自律神経失調症の症状に関しては改善が早いのがこの間の特徴である。前述の手掌多汗症も長年の悩みにも関わらずその変化は早かった(ちなみに治療を中断したその後はまた少し戻ったということらしく、完治までの治療の継続が必要なのはやはり言うまでもないらしい)。
このような改善に向けたプロセスの違いはどのように考えたらいいのだろうか。
福田、安保らはあらゆる疾患の根底には自律神経系統の変調が影響していると主張しているが、「根底にある」ことと、ダイレクトに自律神経系統の変調に起因するということの違いになるのだろうか。そもそも鍼は自律神経系の調整に有効であることはあらゆる研究によって証明されている。原因の改善が結果に結びつくのは当然の帰結である。もし今後も同様に自律神経失調症に関してこれほどの変化をもたらすことが出来るのであれば、これほど鍼の有効性を示されるのはないのではないだろうか。
今回のケースを通じてもう一つ感じたことは発作を起こした場面についてである。
Yさんが二度の発作を起こしたのがパチンコ店である。パチンコを趣味とするYさんは特にストレスを感じることも無くパチンコを楽しんでいたのだ。しかし発作は明らかに交感神経亢進によって引き起こされたものと考えられる。ではなぜ楽しんでいる最中に発作を起こしたのか。つまり交感神経亢進は必ずしもネガティブなストレスからのみ生じるものではないということだ。Yさんは出産を契機に自律神経のバランスが崩してしまったが、それを改善させる機会を持たないうちにパチンコ店のあの喧騒と興奮が交感神経の亢進をさらに進め、ある一線を越えた時発作につながったのではないかと思われる。
Yさんに限らず自らはいわゆるストレスを感じておらずに自律神経系統の変調をきたしている人は以外に多いようである。全く別の症状で受診された患者さんだが治療しているとどうも皮膚の発赤が著しく、不審に思い聞いてみるとやはり低血圧症状や皮膚描画症を併せ持っていた。しかし本人は学生の頃からあったというその皮膚描画症を気にすることなしに自分で皮膚に字を書いて周りの人に見せていたという。そこには同症状をネガティブに捉えている影は全く無い。
自律神経失調症といわれる病気は円形脱毛症、喉の異物感、頻尿感などこのようなものまでもかと思うようなものから精神的な症状、肩凝り、冷え性等々身近なものまであらゆる症状を呈する。「いつもの症状」と思うものでもその背景には自律神経系の問題があるかもしれない。
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Posted at 2008年06月29日 15時19分03秒
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肩関節周囲炎。いわゆる四十肩、五十肩とよばれるものだ。どうやらそんな病気が身近に迫る年代になってしまったという話。
先週の土曜日にある事情から中学時代の同級生が集まることになった。店についてみると既に一人先について待っていた。「おー久しぶり〜」と再会の挨拶もそこそこに「ねえねえ相談があるんだけど〜」。聞いてみると右肩が痛くて動かせなくなり医者にかかると五十肩と言われたとのこと。
「はぁ〜俺らもそんな年代になったのかよ〜」と思いつつ「そんじゃそこに横になりな」とみんなが集まる前に治療してみることにした。
「五十肩の治癒に向かう過程はおよそ半年から一年にかけて徐々に改善されていく。鍼の効果はその期間を如何に短くするかにかかっている。」かつて所属していた勉強会ではそのように教えられた。実際開業したての頃は1回1回の治療に如何に鍼の効果を感じ取ってもらえるか苦心したものだった。以前理学療法士として働いていた頃も効果が見えにくく地道に辛抱強く治療を重ねていかなければならない疾患であったとの印象が残っている。
しかし、ある先生から教えていただいた方法が肩関節周囲炎に対するイメージをまったく変えさせてくれた。それは「肩関節周囲炎はその場で改善するし簡単な疾患である」というイメージに変ったのだ。具体的な方法は下腿のつぼを金銀の鍉鍼で挟み込む通し鍼である。もともとは中国鍼で刺し通すやり方だったらしいが、鍉鍼で挟み込む方法でも同様の効果が得られる。
さて、そうは言っても手元に鍼はない。どうするか。そもそも治療は気の補瀉によって行われる。そしてそれぞれの指にも気の流れの走行性に差がある。それを使えば指でも同じような効果が得られることは経験済みである。下腿に治療穴としての反応さえ明確に現れてさえいれば問題は無いだろう。
右肩を上にしての横向きに寝てもらい、下腿を探ると「おーあるあるこの反応!」。これを挟み込んでいると徐々にゆるんでくるのが分かる。下腿の反応が薄らいでくるに従って肩の痛みがうそのように軽くなっていく。そうこうしている内に一人二人と同級生も集まってくる。その間5分ほどのものだったろうか。多少は戻るだろうがだいぶ楽に過ごせるはずである。
会は「私もねえ脚がむくむんだよねえ」「検診で引っかかったから減量中だ」こんな健康に関する話題がつきない。そして僕は弱い酒にノックアウトを食らい、一人夢の中をさまよっていたのだった。
実はその翌日、週に一度習っている沖縄空手の仲間も同じく肩関節周囲炎だというので「続く時は続くもんだなあ」などと考えながら前日と同じことをした。その仲間の反応は「えっ何これ、魔法でもかけたの?」でした。
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Posted at 2008年05月20日 18時22分23秒
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今年に入って鳥インフルエンザに関するニュースが流れていたが、いよいよ現実味をおびてきたようだ。
十和田湖畔で死んでいた白鳥から検出された鳥インフルエンザウイルスが強毒性のH5N1亜型であることが発表された。国内で野鳥からの検出は昨年熊本でクマタカが感染されているのが確認されて以来のことらしい。幸い今のところ近隣の養鶏場での感染は確認されていないようだ。
現在鳥インフルエンザに関しては感染した鳥との濃密な接触をしない限り人への感染はないといわれている。しかし、ウイルスは常に「進化」し続けており、そのウイルスとの闘いはけっして勝利を収めてきたわけではない。病院内での細菌感染との闘いでも新薬とのいたちごっこに過ぎず、駆逐できてはいない。過去の病と思っていた結核や百日ぜきの流行など聞くにつけ、どこかの先生が警告されていた「ウイルスの逆襲」が単なる夢物語ではないことがわかる。
まあそうは言っても闘い続けなければいけないわけだから、その闘いは手軽でコストが安く効果的であればあるほどいいに決まっている。そこへ希望の持てるニュースが…。
先日、厚労省研究班が鼻に噴霧するだけで済むインフルエンザの新ワクチンの開発に成功したという。
従来の注射ワクチンは血液中にウイルスに対する「抗体」をつくる仕組みで、感染した後の発症や重症化を予防するが、ウイルス株の一致がなければ十分な効果が得られない。しかし、今回開発されたワクチンはウイルスが侵入する粘膜の外側に抗体をつくり感染そのものを防御する方法となっている。
マウスでの検証ではワクチンのもととなった同じベトナム株では100%感染を防ぎ、遺伝子の違う05年インドネシア株や97年香港株でも感染による死亡を抑制するなどの結果が得られたという。また、免疫機能がヒトに近いサルでの検証ではワクチンを使わないサルは肺炎を起こしたが、使用したサルは鼻や喉からウイルスは見つからなかったということだ。
このワクチンが優れている点は注射器を使わないその簡便さから途上国でも使いやすい、従来のワクチンは型が合わないと効果が期待できなかったために何型が流行するかの予測が非常に重要だったが、型の違うウイルスにも高い効果を発揮する、そのため新型ウイルスの発生前に製造可能で発生直後からすばやく対応できるなどが挙げられている。
ただし、ヒトでの臨床実験は10年からだという。望むべくは臨床的に使用可能になるまで新型ウイルスにおとなしくしてもらい、爆発的な感染の広がりがないようにということだ。
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Posted at 2008年04月30日 22時04分08秒
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「手に汗握る試合展開」などと言うが、緊張が高まると手のひらに汗をかくのは当たり前のこと。しかし、習慣的に手のひらに汗をかき続けるとこれはちょっと困ったことになる。
紙類がすぐにフニャフニャになったり、書いた字がにじむ、ペンが持ちにくくなる、楽器がうまく弾けない、弦が錆びやすい、夏場はフローリングが危険(多汗症の人は足の裏にもかく人が多い)、ハンドルがすべる等々実にさまざまな場面での不便を感じることとなる。
また、中でも人との関わりが最も大きな悩みとなるようである。お金の受け渡しの時に気になったり、好きな人と触れ合うことが出来ない、学校ではフォークダンスの時に困ってしまう、人に触れる仕事では相手に対して申し訳なくなってしまう。
今回この記事を書こうと思った際にいろいろなサイトを見てみると周りの人間が思う以上に深刻に悩んでおられるのが分かった。そして何気ない一言にどれだけ傷つけられているのかも。さらに医療関係者の無理解というものも結構あって、そのことが余計本人を傷つけているということも…。
けっして病気ではない手掌多汗症。しかし出来れば治しておきたいもの。鍼が何らかの手助けになれば幸いである。
手掌多汗症は性格的な側面を指摘する向きもあるようだが、朝起きるとすぐにかき始めるなどどのような場面においても汗をかいてしまうことなどをみてもそう単純な話ではない。きちんと「自律神経系統の問題」と捉えなければならない。もちろん「汗をかいてしまう」という恐怖がストレスとなってさらに汗をかくという悪循環に陥ることなどもあるため、発汗量を減らすのに心理療法や自律訓練法が奏効することも多いようではある。
他に治療法としては薬物療法、ボトックス注射による治療、イオントフォレーシスという微弱電流を使った治療、そして中には交感神経切除術などもあるらしい。詳しくは手掌多汗症専門のサイトをご覧頂きたい。
知人の息子であるT君は22才で、この春専門学校を卒業し就職することになっている。しかし、彼には一つ気がかりなことがあった。彼が選んだ職業は人に触れなければならない仕事である。これまでも多汗であることを気にはなっていた彼だったが仕事に就くことが現実味を帯びてきたとき「なんとかしなければ」と思い立ったようだ。
彼が訪ねてきたのは1月も末のことであった。話を聞いてみると他にこれといって不調がなく(彼は何日も山を縦走し続けるほどの体力の持ち主のスポーツマン)、「自律神経系統の整い」ということで治療の方向性が見えた。実際体を診ると「芯まで緊張している」状態で正に交感神経優位の体であった。先ずはこの緊張を解きほぐすことが必要で、その緊張が解ける中でどのように手掌の状態が変化していくかを見ようと思った。しかし、3月末にはこの地を離れるつもりのT君。それまでにどこまでの変化が見られるか、「わからない」というのが正直な気持ちであった。
初回の治療を終えたとき、手の状態を見ると湿ったままの状態ではあったが、手そのものは温かくなっており、「んっこれは」と思わせるものだった。同じ状態で悩まれている方は分かると思うが手掌多汗症は交感神経が優位となっているため、抹消の血液循環も不良となり手足が冷たくなっていることが多い。そこが温かくなるという反応が見られたのは良い兆候と判断していいだろう。
その1週間後の2回目の受診時に彼から「前回の治療のあと、まだ汗は出るがいやな出方をしなくなった」という感想が聞けた。「いやな出方」とは具体的にどのようなものかはわからなかったが、本人の感覚の中で感じるものがあるのだろう。
その後も週1の治療を3、4回と治療を続けたが、本人の「順調に変化している」の言葉どおり5回目の治療前に手に触れたときにはすっかり乾いており、1ヶ月前の手とはまったく違ったものになっていた。本人いわくまだ完全ではないらしいがここまで来ると3月末までの完治も夢ではなくなってきたようである。
しかしその後国家試験、卒業、引越しと続き、結局以降の治療をすることなく彼は旅立って行った。親御さんに確認したところではやはり治療を中断して少し戻ったようではあるが、指先は以前の状態からはまったく変り乾いた状態になったとのことであった。完治まで治療が出来なかったことは非常に残念であるが変化の端緒がみられたことは確信となった。
他にも自律神経失調症の方もいらしているがこの方の反応も良好である。以前にも鍼の効用に自律神経系統の整いを挙げたが、個人的な感想であるが他の内部疾患よりも効果が現れやすいような印象を持っている。今後も検討を重ねていきたい。
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Posted at 2008年03月26日 20時26分27秒
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米国にいるサルが2足歩行する際の脳神経データを読み取り、1万キロ以上離れた日本の人型ロボットに歩行動作をさせることに世界で初めて成功したことを、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などの研究チームが先月15日発表した。
ATRの川人脳情報研究所所長らはウォーキングマシンでサルを二足歩行させ、大脳皮質の中で下肢の運動をつかさどる部位にある、神経細胞の活動電極を使って計測し、足先、膝、腰の関節がどのように動いているかを捉えて両足の動きと関係する特定のパターンを突き止め、ロボットに伝達するシステムを構築した。
米国で歩くサルが足を動かしてから京都の研究所のロボットに伝わるまでの時間はわずか0.05秒でほぼリアルタイムに動きが再現できたとのこと。ロボットは身長155センチ、体重85キロ。51もの関節は油圧駆動で人間並みの柔軟さを持ち滑らかな動きを見せたそうだ。
脊髄損傷など下半身に障害のある人が頭で考えるだけで動かすことができるハイテク義足やパワースーツなどへの応用が期待でき、「離れたロボットを自分自身のように動かし、テニスができる時代が来るかもしれない」とは川人所長の談。
数年前ある大学では障害を負った上肢や下肢へ直接電極を埋め込み、電気刺激で動かすことで障害に対応しようとする研究が行われていた。現在も続けられているのかどうかは分からないが、当時は人体のように非常に複雑系のなかでどこまで実用化になるものだろうかと思った。しかし、今回のように人体そのものを動かすよりもロボット工学で夢の実現をしようとするのは非常に説得力のある試みであり、近い将来という感じだ。
鍼灸治療やロボット工学など、まったく分野の異なる世界が集まって総合的な治療が出来るような場があれば面白いだろうなぁ。
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Posted at 2008年02月13日 23時21分25秒
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ハダカデバネズミと長寿
ハダカデバネズミというねずみがいる。
1842年にドイツのラッペルという生物学者によって発見されたらしいが、その姿は奇妙で8〜9cmの体長、全身にはほとんど毛が生えておらず、身体に比して大きな二本の鋭い歯が出ており、だから「ハダカデバネズミ」というらしい。最初新種として発表されたが他の動物学者からは「何かの幼獣だろう」といわれていたとのこと。その後新種であると確認されるわけだが、驚くべきはその姿のみならずその生態であった。
ソマリアからケニア東部にかけての乾燥した地中にトンネルを張り巡らしその中で暮らし、大きな群れでは数百頭の集団にもなる。そしてアリやミツバチなどの昆虫のように繁殖する個体と、働くだけで繁殖しない個体が分化している。これは「真の社会性」と呼ばれるらしいが(役割がはっきりしていて秩序立っていることからそういわれるのだろうか?なんとなく不公平な気がするのは私だけ?)、哺乳類ではこのハダカデバネズミだけらしい。餌は植物の根だとのこと。
閉鎖的な穴の中だけで近親繁殖を繰り返すのでそれぞれの個体は遺伝子的に非常に似通っている。その為女王の子供の成長を助けることが繁殖しない個体であっても自分の遺伝子を残すことにつながることになる。飼育に関しては温度や湿度が余り変らない地中に暮らすため、29±2度に温度を保たなければならなかったり、振動や騒音、においなどにも敏感なので、それを逆手にとって常にラジオを流すことで雑音に麻痺させるなどさまざまなことに気を使うとのこと。
ハダカデバネズミが持つもうひとつの特徴は長命であるということだ。手のひらサイズの小動物は通常は数年の寿命しか持たない。しかし、このネズミは30年も生きるというのだ。その理由のひとつに体温を維持するにも周囲の気温任せで代謝の低い種類ゆえの能力ではないかと言われている。現在ではこの種を使って寿命の秘密を説く研究も始まっているらしい。
蛇が天敵で、穴の中に蛇が侵入してきた場合は「ソルジャー」と呼ばれる階層のネズミが身を挺して巣を守るらしいが、それ以外は「真の社会性」の中で争うことも無く、餌も植物の根ということは捕獲のためのストレスは低いのではないだろうか。そして、振動や騒音、においに敏感ということは、逆に言えば普段の住環境はそのようなストレスを感じない場所だということ。人間のようにさまざまなストレスを我慢しながら生きているのとは別次元の感がある。素人考えだがそのようなストレスの無さも長寿の原因かもしれない。
ハダカデバネズミについては色々なサイトで紹介されているが、下記のサイトの紹介が面白かったのでのぞいてみてはいかが?
http://portal.nifty.com/2006/07/22/a/
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Posted at 2008年01月28日 21時44分23秒
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年も開けて早十日。食って飲んでの生活で3kgも体重が増えちまった(う〜)。
やはり正月といえばどうしても酒を飲む機会が多く、そうなると食べる量も増え、正月明けの体重増は毎年の悩みである。
自分は酒が弱く、ビール一杯だけで真っ赤になる。なのではじめて宴席を一緒にした人にはたいてい驚かれてしまう。そしてある程度酒量を超すと店の中であろうが、如何に周りが騒がしかろうと眠くなってしまう。しかし気の合う友人との酒は楽しく、飲み会は好きである。
百薬の長といわれる酒。もちろん適量の範囲内であればということだが、よく言われる効能は善玉コレステロールを増やしたり血小板の凝集を抑制することで虚血性心疾患を起こしにくくしたり、血液循環を促進して体を温めることや、ストレス発散の効果などが言われている。
個人差はあるが大体一日2合程度の摂取量であれば百薬の長といわれる酒も、一度その量を過ごせば害になる。そればかりか付き合い方を間違えると人生をも破壊してしまう。場合によっては他人の人生すらも。
飲酒運転で引き起こされた事故で多くの命が失われている。そして一般の人が感じるその罪の大きさに見合うような刑罰が科されるには大きな壁があるらしい。しかし、法律論の壁によっていくら刑期が短くなろうともかけがえの無い命を奪ったという事実は一生付いて回るし、「危険運転致死傷罪には当たらない」とその正当性を声高に訴えれば訴えるほどおそらく周りの眼も許すことは無くなっていくだろう。
付き合い方を誤らぬように自戒を込めて、そしてそのような人が一人でも少なくなるように願いを込めて、今年もおいしい酒を飲みましょう。
Posted at 2008年01月10日 23時55分10秒
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2007年も本日をもって終了となった。
考えると鍉鍼(刺さない針)を使う治療法に変えてから丸三年が経過した。
かつて所属していた勉強会では非難されもしたが、要は「気」の存在を感じ取り、動きを捉えられるかどうかである。それさえできれば逆に気の動きを導き出すにはこの鍼の方が有効であることを実感する。
加えて今年の収穫は芯から緩む身体を作ることが出来るようになったことであろうか。
自分は東洋医学の経絡的な身体の捉え方とは別に「交感神経優位の身体からの離脱」というものを治療の基本のひとつに据えている。すなわち緊張状態からの離脱ということであるが、この緊張というもの本人にはなかなか自覚できないでいることが多い。よく「肩を揉まれると『硬いねえ』って言われるんですけどあまり感じないんですよね」という言葉を聴くが、それが最たるものだろう。
しかし問題は肩だけの硬さなのではない。胸郭全体の硬さが問題なのである。
肩凝り→肩の硬さ→肩の緊張を緩める、だけの治療では直ぐにまた症状が現れてしまうのだ。
胸郭全体の緊張のゆるみが無ければ治療効果の継続はなかなか望めはしない。
もちろん経絡調整も行うし、背中全体への施術も行うがそれだけでもまだ不十分なのだ。
まあそんなこんなを思いながら今年も終わる。来年は「さらに早く、さらに深く」を目標に、また新しい次元に到達できればいいなと思う。
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Posted at 2007年12月29日 18時04分34秒
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今年も間もなく終わろうとしている。10代や20代の頃のような妙にうきうきした感じはさすがに無いが、それなりの感慨を持って年末年始を迎える。この時期は過去を振り返ってみたり未来に思いをはせたりするのには非常にいいきっかけを与えてくれる。
ここへ来て改めて思うことは薬害肝炎の問題である。
一応「一律救済」を言い出したので、これまで闘ってこられた被害者の方々はひとまずほっとしたところであろう。これから本当に国の責任を明記し、本当に被害者全員に保障しうる内容で、今後薬害を起こさせないことを謳う法律が出来て初めて全面勝利となるのだと思う。
これまで何度も繰り返されてきた薬害問題。国と製薬会社との癒着がその温床になっていることは誰もがわかっていることなのに、その力があまりにも巨大なために誰も最後の最後でそれを突き崩すことが出来ない。
今回の和解案も三権分立を唱えながらも結局国の意向に沿うような内容にしかならなかった。テレビのコメンテーターは「法律論的に言えばこれが限界だろう。ただ、政治判断でどこまで踏み込めるか」と述べていたが、許認可権を持つ国が「危ない」との情報を既に入手していたのにも関わらず許可を出したことが明確であるのにどうしてその責任が追及されることが無いのだろう。結局「一律救済」を言い出したのはいくら世論の高まりがあったからとはいえ、許可したことに責任があると感じているからに他ならないからだ。
26日のニュースでは政府が出した水俣病の患者に対する救済策が最高裁判決よりも大幅に下回っていることが出ていた。薬害肝炎で和解案が出た際は「司法には従わなければならない」とその大枠から出ることも無く金の積み上げで逃げ切ろうとし、世論が高まると見るや一転「一律救済」。しかし、世間の注目を集めていない事案では司法判断よりも厳しい内容で突っぱねようとする。結局支持率にどれだけ影響を与えるのかが判断基準で、国として何に責任を持つべきなのか、という点では考えられないのであろう。だから「経済は一流だが政治は三流」と揶揄されるのだ。もっとも最近では国民一人当たりのGDPも先進国最下位になったらしいが。餓死者を出しながら先進国などとは恥ずかしい限りだ。薬害問題でも社会保障でもこの国はどこまで恥ずかしいことを続けるのだろうか。
人間には寿命があって全ての人がいつかその人生を終わらせる。何事も無く天寿を全うし安らかにその死を迎えることが出来るならばそれが最高の終わり方ではないだろうか。しかし現実はなかなかそうは行かない。生きていく中でさまざまな病に冒され、不安や痛み、苦しみにさいなまれることが多い。いつかは終える人生ならばせめて可能な限りそのような不安や痛み、苦しみから逃れたい。それが当たり前の望みではないだろうか。
生きていくということがその多少に関わらず、望むと望まぬとに関わらず、病と付き合っていかなければならないならば、せめて人の手によって引き起こされる病気だけでも防ぐことに責任を持つ政治をしてほしい。
Posted at 2007年12月28日 16時46分27秒
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今年はインフルエンザの流行りが早いらしい。
東洋医学は病名で治療するのではなく、症状で治療を進めるため、基本的に普通の風邪であろうとインフルエンザであろうとあまり関係はない。
のどの痛みがひどければその治療を行うし、発熱や鼻水がひどければその治療を行う。
身体が疲れていたり、寒い環境に長時間いたりすると罹患しやすくなる訳だが、その時身体に入り込んだ邪をうまく処理してやると非常に回復が早くなる。
以前より「風邪を引いても入浴は必ずしも禁忌ではない」ということを言ってきたし、患者さんにも入浴指導をしているが、最近ではテレビでも風邪の時の入浴の仕方を紹介しており以前のような「風邪を引いたら風呂に入らない」という常識が常識でなくなっていている(関心のある方はHPをご参照ください)。
薬に頼らずとも対処する方法はいくらでもあるのだ。
最近内科のDrが受診されている。
頚部に起因する右上肢の感覚障害で受診されたのだが、よくよく聞き出してみると左上・下肢にもわずかではあるが感覚障害があり、頚部そのものも硬く運動制限があり、背中は全体的にパンパンに張って実に苦しそうな背中をしておられた。夜も深く眠ることが出来ないとのことであった(こう言っちゃぁ何だが医者の不養生とはよく言ったものだ)。
もっとも医者のおかれている状況は過酷で、つい先日も医者の過労死を取り上げた放送もあった。私が以前働いていた病院のDrも「統計を取ると医者の寿命って短いんだ」と言っておられた。当のDrも例外ではなく月に数多くの当直をこなしておられ、実に大変な状況にあった。
そんなDr、右上肢の感覚障害は快癒したが「腰が楽になる」と受診し続けてもらっているのだが、先日来院されたときに数日前から風邪を引いてしまったとのことであった。風邪をあまり引かないことが自慢だったらしく残念がっておられたが、あのような苛酷な労働環境では無理もあるまい。
幸い喉の痛みと鼻水程度の比較的軽い状態でもあり、相手が内科のDrでもあったので一瞬躊躇したのだが、お灸を薦めてみた。
聞いてみるとそのDr結構ユニークで、内科のDrであるにもかかわらず風邪ぐらいでは患者にもあまり薬を出さないとのことであった。いわゆる風邪薬と呼ばれているものの薬効をあまり評価できず、かえって副作用を嫌う為に出さないのだそうだ。こういう医者って今の世の中儲からないだろうな。
通常の治療のほかに喉の痛みと鼻水に焦点を当てて鍼と灸をおこなった。鼻水はある程度時間経過を見なければ分からないが喉の痛みはその場で軽くなったようである。
一般的に鍼灸では大椎、風門への施灸が基本となり、その他症状やその施術者によって選穴が変ってくるものと考えられる(大椎、風門の場所はHPの「体のことあれこれ」中の「風邪予防と鍼灸治療」をご参照ください)。自宅でもその部分を暖めておくと予防にもなるのでお試しになっていただきたい。
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Posted at 2007年12月14日 14時53分15秒
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